3Dに対抗!? ディズニーの手描き2Dアニメ復活劇の裏側!

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全世界歴代興行収入ナンバー1となった『アバター』(公開中)がいまだ日本で興行ランキング1位を独走中で、同作と並びアカデミー賞作品賞(!)にノミネートされた『カールじいさんの空飛ぶ家』(公開中)も大ヒット。3D映画が勢いを見せている中、ディズニーはこの春にあえて“手描きの2D”アニメ『プリンセスと魔法のキス』(3月6日公開)を放つ。果たしてその製作意図とは!?

【写真】プリンセスが嫌そうな顔でカエルにキスをするところがリアル!?

アニメーションスタジオの老舗であるディズニーは、2003年に手描きアニメから撤退すると宣言したが、2006年にこれを撤回。その背景には、ディズニーによるピクサーの買収劇があった。

ピクサーといえばCGアニメ『トイ・ストーリー』シリーズや『ファインディング・ニモ』(03)などで知られるスタジオだ。ディズニー+ピクサーという鬼に金棒体制となったスタジオが、何ゆえそこで2Dの手描きアニメという原点回帰に至ったか? そこは両スタジオのチーフクリエイティブオフィサーに就任したジョン・ラセターの意向が強く働いたようだ。

『トイ・ストーリー』(95)でCGアニメのパイオニアとなったラセターは、『カーズ』(03)など自身の監督作以外にも、製作総指揮として『カールじいさんの空飛ぶ家』(公開中)など数多くの大ヒット作を送り出してきた。彼が来日時に何度も唱えているのが、「映画はCG技術よりも物語が大事!」というクリエイターの本筋論だ。ストーリーテリングを第一に考えるラセターだからこそ、ディズニー本来のお家芸の良さを見抜き、内容での勝負に打って出たわけだ。

そんなラセターが鼻息を荒らして手がけたのが『プリンセスと魔法のキス』だ。ラセター製作総指揮の元、『リトル・マーメイド』(89)や『アラジン』(92)を手がけたジョン・マスカー、ロン・クレメンツの名コンビが監督し、他にも『美女と野獣』(91)や『ライオン・キング』(94)などを手がけたトップクリエイターたちが集結。ディズニーの2D手描きアニメの起死回生を図ったのだ。

完成した映画のクオリティーは折り紙つきで、マスコミの評判も上々だ。本作は「カエルの王子」をベースにしながらも、ポジティブなヒロイン像やおちゃめなキャラクターが際立っている。例えば、きれいなプリンセスが涙を流したらおぞましいマスカラの“黒い雨”が……という、今までのディズニーのプリンセス系アニメにはなかった今風のギャグも満載で大笑い! もちろん、最高のハッピーエンド付きである。

3Dでも2Dでも、肝心なのは観客の琴線をふるわせる物語だ。ディズニー映画の王道を行く『プリンセスと魔法のキス』が、どこまで人々の心に響くのか、春の公開での反響が楽しみだ。【Movie Walker/山崎伸子】

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