発売前に「スーパーマリオWii」をネット配布、豪男性に巨額の賠償金。

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機器の急激な進化もあり近年横行しているのが、音楽やゲームの違法アップロード。このような状況がまかり通ると制作者へ正当な利益が入らず、その後の活動に影響を及ぼすだけでなく、ゲームをきちんと購入している消費者もいずれ被害を受けることになる。まずは、誰もが違法コピーに手を出さないよう、認識を高めていくことが大切だ。オーストラリアでは昨年11月、発売前の「NewスーパーマリオブラザーズWii」を違法アップロードした24歳の男が任天堂の現地法人に訴えられ、裁判となっていたが、先日、男が賠償金として任天堂側に150万オーストラリアドル(約1億1,800万円)を支払うことで和解が成立した。

豪紙ジ・オーストラリアンによると、男は同国での発売6日前にあたる昨年11月6日に、「NewスーパーマリオブラザーズWii」をインターネットにアップロード。それを見つけた任天堂オーストラリアがネット上を追跡して男の身元を特定し、11月23日にメルボルンの連邦裁判所へ著作権法違反で訴えた。

気になるのはなぜ発売前に入手できたのかだが、男は「店が間違ってゲームを棚に並べていたのを見つけて買った」(豪紙デイリー・テレグラフより)と説明。ただ、SNS「MySpace」に掲載していたプロフィールから、ゲーム小売業者Electronics Boutiqueで働いていたとの情報もあり、ハッキリとした入手ルートは明かされていない。いずれにせよ、任天堂は男の違法アップロードによる被害について、同社のローズ・ラッピン氏は「5万人以上にダウンロードされた」(同)としている。

かくして訴えられた男性は、裁判所命令によりクイーンズランド州の自宅の捜索を受け、すべてのパソコンやハードディスクの情報を強制開示。オーストラリア放送局ABCは、ほかにも「電子メールアカウントやサイトのアクセス権限、SNSのパスワードにも開示命令が下った」と伝えている。そして事実確認後、男は和解に向けて任天堂側との話し合いを持つことになった。

その結果、1月27日に150万オーストラリアドルの賠償金を任天堂側に支払うことで合意。また、裁判所も法廷費用10万ドルを支払うよう判決を下した。ちなみに、この一件はオーストラリアにおける「海賊ゲームで訴えられた個人初のケース」(デイリー・テレグラフ紙より)だという。

任天堂は和解成立についての発表の中で「海賊行為は任天堂の事業(1,400以上のゲーム開発会社を含む)に対する重要な脅威」とし、「法律のもと、あらゆる手段を用いて、我々の産業を危険にさらそうとする人々を追跡する」と、今後の取り組みについても強い姿勢を見せている。