「また逃げるのか!?」ボクシング亀田大毅世界戦 陣営に不穏な動き

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 2月7日、プロボクシングのWBA世界フライ級王者デンカオセーン・カオウィチット(タイ)に挑戦する亀田三兄弟の次男、大毅。この試合の決定までに不可解な手続きが取られたことは既報の通り(記事参照)だが、ここにきて、またしても亀田陣営に不穏な動きが出始めている。

 WBAは1月30日、この試合の勝者が90日以内に坂田健史(協栄ジム)との試合を行うこと義務付ける公式文書を発行した。ところが亀田陣営は、そのことについて正式なコメントを出していないのだ。このため業界内では、「もし大毅が勝ったら、タイトル返上して坂田との試合を避けるのでは」といった憶測も流れている。協栄の金平桂一郎会長は、JBC(日本ボクシングコミッション)を通じて、亀田陣営から坂田戦の履行を約束するという「一筆をもらうよう引き続き働きかける」と話しているのだが......。

 また、この公式文書での取り決めだけでなく、たとえ大毅が勝ったとしても、次の試合はデンカオセーンの保有するオプションにも縛られることになり、対戦相手の選択権は亀田陣営にはないということになる。

 「この2つは、約束で、約束は守るものですから......」(金平会長)

 ただ、これまでの亀田との積年の関係のなかで、何度も裏切りを経験している金平会長だけに、いまだ安心はしていないという。

 そもそも今回、WBAが異例の公式文書まで出したのは、WBAやJBCが昨年11月に、それぞれが一度は承認した坂田とデンカオセーンのタイトル戦を異例な形で取り消し、大毅の再挑戦を強行したことに対して、金平会長が猛抗議したからだった。

 金平会長はJBCやWBAに対して、坂田の権利を不当に侵害しないよう求めるのと同時に、「大毅とデンカオセーンの勝者が坂田と戦うこと」を公式な文書として出すことを要求。さらにJBCに対しては、亀田側にWBAの命令を遵守するということを「一筆入れて出させる」ことを求めていた。JBCの安河内剛事務局長も一度はこれを約束していたというが、いまだ実現されていない。

 亀田側は、古巣の協栄ジムとギャラの支払いなどをめぐり、係争関係にある。WBAの公式文書が出る以前に亀田陣営は「それは優先交渉権のようなもので、必ずしも大毅と坂田が戦うという話ではない」(五十嵐紀行会長)などと話していたが、WBAが正式な"命令"として公式文書を発行した以上は、坂田との対戦から逃げるわけにはいかなくなった。

 それでも、これまで自分たちのやりたくないことは、とことん避けてきた亀田陣営が、いまさら素直に"約束"を守ると考えている業界関係者は少ない。金平会長は、今回のような経緯を経たうえで、もしも大毅が7日に勝利して、すぐに「フライ級では減量がきつい」「2階級制覇を目指す」などという理由でタイトルを返上し、自分の対戦したくない相手との試合をしないとするならば、「それはWBAの"指名"という行為を意味のないものにすること。許されるものではないでしょう」と語る。

 こうなると、亀田陣営としてはかなりの窮地に追い込まれているようにも見える。が、業界の前例を破り続けてここまできたのも亀田である。一度は反則行為で活動を自粛していた大毅だが、7日の試合とその後の展開のなかで、ルールを守ることができるかどうか、注目していきたい。
(文=原田翔)

※画像はTBS『ボクシング WBA世界フライ級タイトルマッチ』より



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