昨年の大ヒットドラマ『JIN−仁−』(TBS系)の映画化が決定したと、29日付の日刊スポーツが報じた。同紙によれば、今年夏にクランクインして、来年公開される予定だという。ところが、TBS側は「『映画化』などの決定している事はまだない状況」「(日刊スポーツの記事は)誤った情報」と否定する公式コメントをFAXでマスコミ各社に送付。同ドラマのプロデューサー・石丸彰彦氏のコメントとして、公式サイトにも掲載している。だが、「今後に関しては現在検討している段階」と含みを持たせており、映画化を完全否定しているわけではない。

 村上もとかの人気コミックが原作の『JIN』は、大沢たかお演じる脳外科医・南方仁が、現代から幕末にタイムスリップし、歴史を変えることに苦悩しながら、現代の医療技術を駆使して江戸の人々を救うSF時代劇。大沢たかお、内野聖陽、小日向文世ら実力派の俳優陣と、中谷美紀、綾瀬はるかといった艶やかな女優陣の共演も話題となり、全11話の平均視聴率19.0%、最終回は25.3%の高視聴率をマークし、2009年最大のヒットドラマとなった。

 しかし最終回では、ホルマリン漬けの胎児、現代に現れた坂本龍馬とおぼしき包帯だらけの男の正体など、数々の謎が解明されないまま終了し、視聴者の不評を買った。仁が再びタイムスリップすることを予感させて終わったため、番組終了当初から「映画化への布石ではないか」と見られていた。

 だが、これまでに何度か映画化を報じられたものの、そのたびにTBS側は否定している。

「TBSは当初、『JIN』がここまでヒットするとは思っていなかったらしく、映画化の話は番組がスタートしてしばらくした後に持ち上がりました。ですが、あれだけの豪華キャストのスケジュールを、数カ月にわたる映画撮影のために急に押さえるのは難しい。たとえば、同局の『ROOKIES』は、佐藤隆太や市原隼人など旬の若手俳優が揃っていましたが、今ほど売れている状況ではなかったため、ドラマ開始後でもスムーズに映画化が進行しました。『JIN』は映画化が決まったとしても、今年クランクイン、来年始めに公開というスケジュールを組むのが厳しい状況で、あまり遅く
なれば企画そのものの話題性がなくなる。『ガリレオ』(フジテレビ系)のように開始前から映画化が決まっていれば可能だったでしょうが、せっかくのドル箱を放置せざるを得ないTBSは歯がゆい思いをしているでしょうね」(テレビ局関係者)

 また、TBSは12月に公開される予定の大作映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』の準備を数年前から進めてきた。木村拓哉を主演に据えた同作を絶対に成功させなくてはならないため、『JIN』の映画化に予算や労力を割けないという裏事情もある。さらに、TBSの視聴率低迷や台所事情も関係しているようだ。

「TBSは次の改編で、視聴率が低調だった『総力報道! THE NEWS』の打ち切りを決め、夜7時台は1週間すべてバラエティー番組に変更します。社運を懸けてスタートさせた『総力報道』ですが、ゴールデンタイムに視聴率が連日一ケタという悲惨さで1年と持たなかった。とにかく視聴率を盛り返せという厳命が下っており、社員は改編時期のことで頭がいっぱいです。『JIN』の映画化のために動ける社員は、ほとんどいません。また、一時期は本業のテレビと同じくらいの利益を上げていた不動産事業も、最近は落ち込みを見せているらしく、数億の予算が掛かる『JIN』の映画化に簡単には手を出せないのが正直なところでは」(前同)

 これらの理由だけでなく、権利関係の問題も浮上しているという。

「現代の恋人の存在など、もともと原作にはないオリジナル要素が多かった『JIN』ですが、映画版では現代に再びタイムスリップした仁と、別の人間として生まれ変わった恋人の再会をテーマにしたいとの案が出た。ドラマの続きとしては納得できなくはないですが、完全に原作とかけ離れた内容ですから、作者と版元が難色を示したようです」(前出)

 多くの障害がある『JIN』の映画化だが、尻切れトンボで終わったドラマに不満を抱くファンも多かっただけに、何とか実現してほしいものだ。

(文=ローリングクレイドル/Yellow Tear Drops

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