ラツィオのクラウディオ・ロティート会長がMFクリスティアン・レデスマに勝利を収めた。同選手はラツィオとの契約解除を求めていたが、調停審議会は訴えを「受け入れられない」として却下したのである。レデスマはコメントを残さなかったものの、大きく落胆していることは隠しようがなかった。

一方、レデスマの代理人ディッポリート氏は次のように述べ、不満をあらわにしている。

「恥ずべき裁決だ。審議会は選手がグループに再び組み入れられたと明言し、選手の要望を却下した。こんなことが今までにあったかい? 我々はこのような結末は予想していなかった。我々が提出した一部の書類がまったく考慮されなかったのは、信じられないことだよ」

「最近になってクリスティアンがチーム練習に復帰したからという理由で要望は却下されたんだ。だが、彼が何度も一人で練習しなければならなかったことは考慮されていない。グループへの復帰は見せかけのものなんだよ」

「レデスマは本当に悲しんでいる。だが、ここでは終わらない。我々は緊急の異議申し立てを行う。すでに準備はしているんだ。明日にでも訴え出ることができるかどうか、見てみよう」

もちろん、ラツィオ側は満足感を表している。クラブの弁護士であるジャンミケーレ・ジェンティーレ氏は、「レデスマの調停は受け入れられないと宣言された。この件に関しては我々が正しかったということだ。ラツィオが正しく振る舞っていたと認識されたんだよ」とコメントした。

実際、レデスマがチーム復帰を要請した次の日に、“形式的に”復帰が認められたことが今回の裁決で考慮されている。レデスマは時折トップチームと練習しており、そのため試合から彼が外れているのは、あくまで形式上ではあるが、テクニカルな理由によるものということになる。先日、契約解除が認められたFWゴラン・パンデフ(現インテル)のケースとは明らかに異なる裁決だ。レデスマ側は通常裁判へ訴え出ることを検討している。

レデスマの獲得を目指していたインテルは、25日の時点でラツィオと交渉しようとしていた。だが、ラツィオのロティート会長が裁決を待つことを望み、実現しなかった。その裁決が下ったことで、ロティート会長は交渉ができると考えているだろう。

しかし、インテルのマッシモ・モラッティ会長は「我々はラツィオにオファーを提示したが、それは受け入れられなかった。シーズン後に再びオファーを出す価値があるかどうかは、様子を見よう。我々は数日前から別のことをチェックしている。だから、そちらがまとまればそれで良いさ」とコメント。その選手が誰かは名前を明かさなかったが、スポルティング・リスボンのMFミゲル・ヴェローゾではないかと見られる。