インテルがほのめかしているように、「アンチ・インテル」の陰謀があったとしたら、その目的は達成されなかったと言える。インテルは判定ミスの損害を被ったと考えているが、これまでのリーグ戦21試合における結果はそうではないことを示している。『ガゼッタ』がこれまでのインテルの試合を分析し、ジャッジについて調べたところ、ミスは有利に働いたものと不利に働いたものの五分五分だ。むしろ、少しだけインテルに有利な判定ミスがあった。

インテルに有利な判定となったのは、第1節バーリ戦でマテラッツィが退場にならなかった判定。第10節パレルモ戦ではシェアーへのファウルにPKが与えられなかった。何より、第14節フィオレンティーナ戦と第18節キエーヴォ戦だ。ヴィオラ戦では0−0の場面でジラルディーノに対するサムエルのファウルが見逃され、PKが与えられなかった。キエーヴォ戦ではロスタイムにクアレスマの明らかなハンドが見逃されている。

一方、インテルに不利な判定だったのは、第2節のミラノダービー(ガットゥーゾが退場にならなかった)。ほかには、第7節ウディネーゼ戦で明らかなPKが2つ与えられず、第17節のラツィオ戦でもマイコンへのファウルによるPKが見逃された。また、第20節バーリ戦ではボヌッチが退場処分を免れている。

そのほかの試合では判定ミスがなかった。カリアリ戦ではマイコンとアストーリの双方が退場となるべきだったし、ユヴェントス戦ではインテルに対するPKがなかった(カンナヴァーロのサムエルに対するファウル)が、逆にユーヴェにもPKが与えられていない(サムエルのキエッリーニに対するファウル)。さらに、この試合ではサムエルが退場となるべきだった。ローマ戦とシエナ戦は相手陣営が審判は「精神的に服従している」と不満を表したが、2試合の主審のジャッジに問題はなかった。

いずれにしても、陰謀と叫ぶには少し足りないというところだろう。