ヤマハ デジタル・サウンド・プロジェクター「YSP-3000」

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 かつてはプロジェクターや大型スクリーンなどの豪華設備を備えた富裕層の娯楽であったホームシアターが、大画面プラズマテレビの開発や液晶テレビの大型化と低価格化により、徐々に一般家庭へと浸透。DVDの普及から、更なる高解像度の映像記録・再生が可能なブルーレイの登場により、今や一人暮らしの方にも十分に手の届く存在へとなりつつある。

 2011年7月24日に終了を迎えるアナログテレビ放送から、地上波デジタルテレビ放送への移行が刻々と迫る中、すでにテレビを買い替えた、今後買い替えを検討しているという人は多いだろう。手狭な日本の住宅事情もあってテレビの薄型化がもたらした恩恵は大きいが、代償として容積が減らされていく一方のスピーカーでは低音から豊かな音域を再生することが出来ず、薄型テレビの映像と音声が抱える矛盾に不満を持つ声が高まっている。

 とはいえ“100年に1度の経済危機”に家計が圧迫される中、テレビを新調した上で、更に別売りスピーカーまで購入できる消費者はまだ少数派なのだろうか。2009年末にMM総研が発表した冬のボーナス商戦に関するアンケート結果では、「購入意欲があるITデジタル家電」の1位をパソコンと携帯型音楽プレーヤーを抑えて、薄型テレビが獲得。4位はブルーレイディスクレコーダー、5位には家庭用ゲーム機が入り、薄型テレビをはじめ、それに接続する関連製品が注目を集めているのは間違いない。

 前回(“家電芸人”効果で注目ランキング1位獲得、噂の「YSP-4100」とは?)、HDオーディオ規格に対応し7.1chサラウンド再生を実現、音・デザイン・操作性のすべてが進化したYSPシリーズの高品位モデル「YSP-4100」の魅力をお伝えしたが、一口に“ホームシアター”といっても求めるものは人それぞれ。理想はYSP-4100が欲しいけれど予算的に手が届かない、幅103センチのスピーカーを設置するほど部屋が広くない、という人も現実的にはいることだろう。そんな人に今回オススメしたいのが、同じくYSPシリーズのミドルクラス「YSP-3000」と、コンパクトモデル「YSP-600」の2アイテムだ。

 YSP-3000とYSP-600はいずれも音をビーム化して壁面に反射し、前後左右からの音を再現することによって臨場感あふれる5.1chサラウンド再生を実現。YSP-4100同様、「INTELLI BEAM」によって部屋の構造に合わせて自動で最適な音場を設定し、電源のON/OFF連動や音量調節、入力ソース切替がテレビ側のリモコンで操作可能となるHDMI接続に対応する。そして何よりYSP-3000は幅80センチ、YSP-600は61センチと置く場所を選ばないコンパクト設計のため、部屋のレイアウトに合わせて色々な場所に収納できる。

 さらにYSP-3000は、ヤマハがコンサートホール設計やミキシングの分野で培った独自の音場創成技術「シネマDSP」によって、映画・音楽・スポーツのシーンに合わせた最適な音場プログラムで視聴を楽しむことができる。また、iPodなどの携帯音楽プレーヤーに接続することによって高域の伸び不足などを解消し、生き生きとしたより高品質な音で再生してくれるのも見逃せないポイントだ。

 続く次回は、Q;indivi作品でのヴォーカル参加をはじめ、映画「下妻物語」「嫌われ松子の一生」「パコと魔法の絵本」などの劇中歌や、様々なCMに参加し、その繊細で透明感溢れる歌声で注目を集めるアーティスト・及川リンが、「YSP-4100」を体験。HDオーディオ対応の7.1chサラウンドに包まれた彼女が発した感動の声をお届けする。

ヤマハ「YSP / POLYPHONY」特集