改革は地方から。ここ数年目立つのが、元気で、はっきりと物を言う知事たち。言行一致で改革を進めるその活躍ぶりは、日本の将来に明るさを感じさせる。地方自治の要、都道府県政を指揮する知事は、企業に例えるなら経営者である。様々な抵抗を打ち砕きながら、改革を遂行する考え方、行動力はマネジメントの良き手本となる。知事の改革を紹介、シリーズトップバッターを飾っていただくのは、埼玉を劇的に変えた上田知事である。




第2回「数字を使って、文化を変える」

■数字の切り口を考える

「全国47都道府県と十把一絡げに言ってしまうと、どこも同じような印象を受けますが、実態には大きな差があります。その違いを知らない人が多いですね」

例えば、人口1万人当たりの都道府県職員数である。全国平均が24.3人、最も多いのが鳥取県で約52人、そして一番少ないのが埼玉県でわずかに12.6人である(平成21年4月1日現在)。

「行政改革の最大の課題はコスト削減、単刀直入にいえば、まず人件費をどれだけ削れるかが勝負なんです。といってただ人を減らせばよいなどという乱暴な話ではありません。行政のサービスレベルはきちんと保ちながら、いかに人員削減を図っていくか。企業経営にたとえるなら効率アップということです」

効率を考える知事の視点は、数字に向かう。といって単年度の数字を単体で見るだけではほとんど意味はない。他と比べてどうなのかという相対的な視点、さらにはトレンドで見てどう変化しているのかを見る時系列の視点が重要なのだ。

「ところが単年度主義なんですよ、役所は基本的に。せいぜい前年と比べてどうだ、なんて議論で終わっている。納税率が今年は0.2%下がったという、これはバブルが崩壊したわけだから仕方ないなと理由を付ける。次に0.3%下がったら、何しろ銀行もつぶれるような時代だからなと言い訳する。前年対比しか見ていないといくらでもできない理由は思いつくわけです」


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