さあ、いよいよ始まった。

 メディアの大変革期にあって、その変化の過程、段階ごとに有効なメディアの形というものが、それぞれ存在するのではないか。それを求めて実践し続けていくことでしか、新しいメディアの形は見えてこない。もう数年以上も前からそんなふうに考えていた。

 「リンク禁止」といった時代錯誤のポリシーを掲げてネット上の最後尾をついていったり、テクノロジーを駆使した新しい利便性を提供することなく有料に切り替えたり、大手が大同団結すれば国民は素直についてこざるを得ないと過信したりしていても、新しいメディアの形は築けない。そう考えていた。

 時代にあったメディアを作りたい、時代の変化に合わせて進化し続けるメディアを作りたい。そういう思いをいろいろなところで話していたら、ライブドアの担当者さんたちと意気投合した。これまでまったく理解されなかった僕が思い描くビジョンを、彼らはわずか数分で理解した。しかも驚いたことに、僕のビジョンは既に成立可能な状況になりつつあるという。

 コストパフォーマンスよくメディアを設計すれば事業として2、3年先には成立するようになると僕は考えていたんだが、ライブドアによると彼らがこれまでに蓄積してきた広告のノウハウを使えば、今日でも成立するし、既に成立しているメディアがライブドア以外にも日本国内に複数存在するという。苦労して確立したノウハウなので、それを広く公表する成功者がいないだけなのだという。

 ライブドアの担当者さんは「広告でメディア事業が成立するという確信を持つに至りました」と自信いっぱいに語ってくれるのだが、実は僕自身はまだ半信半疑である。ほかの人、ほかのコンテンツなら成立するかもしれないが、僕が作り出すコンテンツ程度では難しいんじゃないか。僕の個人ブログもそれほどアクセス数が多いわけじゃないし。

 でも、とりあえずこのブログメディアを使って、ライブドアが確立した広告ノウハウの実証実験をしてみたい。当面は僕とオカッパ本田の二人体制。ゲストエントリーも入るとは思うが、とりあえず二人体制で半年以内に黒字化が可能かどうか試してみたい。

 半年後には、その結果をここで公開したい。われわれが身を持って実験するので、もし本当に成功すれば、フリーのライターやブロガー、メディア企業とその社員たちに、あとに続いてもらいたい。日本のネットを良質なコンテンツであふれるようにしてもらいたい、と思う。

 ただたとえ半年で黒字化が実現できたとしても、それがゴールではない。二人が細々と暮らせるようになることがゴールではないんだ。もっと多くの書き手にこのブログメディアに参加してもらって、このブログメディアを通じて生計をたてられるようにしたいし、日本の情報産業の発展にも貢献していきたい。

 そこでブログメディアを核にしながらも、その周辺にビジネスを幾つも運営していきたいと考えている。このブログメディアを通じて、講演、コンサルティング、アドアイザリー契約の話もまとめていきたいし、エントリーをまとめて本として出版もしたい。調査会社と組んで調査レポートの企画、作成、販売にも乗り出したい。イベント会社と組んで、IT関連のイベントも手がけたい。iPhoneアプリ開発の話も実際に進み始めた。

 メディアは野外音楽堂のようなものになると思う。聴衆は無料で入場できて、アマチュアバンドが無料で演奏する。ただそれでは運営できないので、野外音楽堂の周りに焼きそばやたこ焼きの屋台を設置して、その売り上げを収益源にする。アマチュアバンドの発掘や育成、マネジメント事業も収益源にする。それがこれからの中規模メディアのビジネスモデルになるのだと思う。

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