発表内容をサクっと見たところ、やはりそこが一番重要なんだと思う。自社のサイト上で直接ケータイを販売したかったんだろう。そうすることで、主導権をキャリアから奪い取りたかったんじゃないか。
 だって機能面では、ウェブページ上で音声入力が可能な音声キーボード(voice-enabled keyboard)がおもしろいとは思ったけど、あとは「iPhoneとどう違うの」というのが正直な感想。つまり何か新しい機能を追加したくて自らケータイの開発に乗り出したんじゃない、ということだ。Googleが考えるケータイの理想的なユーザーエクスペリエンスの実現を妨げているのはハードメーカーではなく、キャリアだったんじゃないか。GoogleのオフィシャルブログのエントリーのタイトルもOur new approach to buying a mobile phone(われわれが提案するケータイの新しい買い方)となっている。
 昨日のエントリーで書いたように、iPhoneは機能面では最高のユーザーエクスペリエンスを提供しているのだが、通信面で最悪、というのがUSのユーザーの支配的な見解。ほとんどのUS国内でのiPhone批判の矛先は、iPhoneをUSで独占販売するキャリアであるAT&Tに向けられることが多い。1つの国で、1つのキャリアに限定すれば、最高のユーザーエクスペリエンスを提供できない可能性がある、とGoogleは考えたんだろう。
 音声通話の統合サービスであるGoogle Voice(日本では使えないので、どんなサービスかよく分からないんだけど、携帯電話や固定電話を1つの電話番号にまとめたりする機能や、SkypeのようなIP電話の機能を持っているのだと思う)のアプリのiPhoneのApp Storeでの販売が却下された背景にはAT&Tの圧力があったからだという説がある。そりゃAT&Tは、IP電話が普及すれば音声通話料収入が激減するんで困るだろう。でもそういったサービス供給側の都合で、ユーザーエクスペリエンスの向上を阻止するのは、正しいことではないー。Googleはそう考えているのかもしれない。というか、それがGoogleっぽい考え方だと思う。

続きを読む

■最新記事
AppleがIP電話に乗り出す可能性とキャリアから主導権を奪う可能性
近くのお店を教えてくれるGoogleのモバイル検索って便利
ニューヨーク・タイムズ、いよいよ有料化へ。絶対失敗するだろうけど
ブログによる収益増のヒントは良質の記事の蓄積にあり
TechWave本日スタート