インタビュー:LOVE PSYCHEDELICO「自分達のルーツに帰ろう」
――スタジオに入っている以外の時間で、現地の文化に触れるような時間はありましたか?
NAOKI:サンタモニカでは、レコーディングしてないもんね(笑)。「曲を作るから、3ヶ月時間をくれ」とスタッフに言って。KUMI:サンタモニカでは遊んで、帰ってきてレコーディングした(笑)。何か出来たらいいなとは思っていたんだけどね。
NAOKI:作らないで帰ってきた(笑)。でも、時々ライブハウスに行って演奏したりしたけど「良かったよー!来週、俺達とセッションしない?」って声を掛けられたりして…。
KUMI:ミュージシャンと友達になって、セッションして、結構ライブをやってきた。向こうに行った時は何のツテも無かったから、毎日暇で自分達の曲を書く暇があると思っていたんだけど、そういう出会いが結構沢山あって、こもっている暇が無かったというか(笑)。そういうコミュニケーションを取っている間に、あっという間に3ヶ月が過ぎちゃって。
NAOKI:そうこうしている間に仲間が増えてきて、「ライブやっちゃう?」みたいな感じになって、向こうで仲良くなったミュージシャン達と一緒にLOVE PSYCHEDELICOという名前でライブをやっていたり(笑)。
KUMI:だから結構、外には行ってた。ライブハウスでもバーでもクラブでも、音楽のある所に行くことが多かったし、海が近かったから毎日行ってたしね。向こうでは車が必要だから、車に乗って色々とドライブもしたし。
NAOKI:カントリーバーとかね。常に音楽のある生活をしていたね。
――アルバム発売に先駆けて、昨年11月に公開された映画「天使の恋」に、今作に収録されている「Beautiful days」と「Here I am」が挿入歌として使用されていましたね。
KUMI:うん、観に行ったよ。監督さんが私達の音楽をすごく好きでいてくれてるみたいで、彼女の初監督作品だったから、もうどうしてもLOVE PSYCHEDELICOの曲を使いたいと言ってくれて。NAOKI:ラブコールでね。その時すでに何曲かあって、その中から。
KUMI:それに合わせて何も作らなかったんだけど、たまたまアルバムを作っている時期だったから、「今はこんな曲があるよ、その曲で合うならば、どうぞ喜んで」という感じで。そうしたらもう、「まさに!」という感じだったから、「ありがとう」という(笑)。
――今回のジャケットは、どのようにして決まったんですか?
KUMI:タイトルが「ABBOT KINNEY」だったからね、ABBOT KINNEYの道はあった方がいいかなと。それをイメージした時に道だけじゃない、目に見えない愉快な雰囲気というか精霊というか、そういうものがいる気がしてね(笑)。NAOKI:街を歩いていて、楽しい気持ちになる通りとさ、早くその道を抜けたくなる通りってあるじゃない。そういう風にABBOT KINNEYって、歩いているだけで楽しくなるんだよね。
KUMI:こういう目に見えない愉快な仲間がいるという。
NAOKI:こういう奴らがイタズラして、歩いている自分達の脇の下でもくすぐっているんじゃないか?みたいな。
KUMI:イマジネーションだね(笑)。
――お話を伺っていて、お二人は共通点がすごく多いんだなと思うんですけど。
KUMI:あぁ、多いねー。NAOKI:でも、性格は全然違うよね?
KUMI:NAOKIの方が優しいね。
NAOKI:それ、物差しが分からない(笑)。
KUMI:完全に主観だから(笑)。周りをすごく気にするというか、気を遣うタイプ。私は勝手に自分のペースで、あんまり周りのことはちゃんと気遣えないというか、そういう所はあるかな。
NAOKI:KUMIの方が男前だね(笑)。
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