「釣った魚にはエサをやらない」

すなわち、購入してくれるまでは、
熱心に見込み客にアプローチするけれど、
顧客になったとたん見向きもしなくなり、
新たな見込み客のハンティングに執心する。

これは、いまだ多くの企業における
営業・マーケティング活動の実態でしょう。


もちろん、近年は、

CRM(Customer Relationship Management)

の思想や、CRMを実行可能にする
顧客統合データベースなどのITシステム
の浸透によって、

「釣った魚にも十分にエサを与える」

こと、つまり、既存客との関係性を
深めることで安定した収益につなげている
企業も増えてきてはいますが。


留意すべきなのは、

「顧客第一主義」

といったスローガンを掲げて、
どんなに強くCRMの重要性を社内に訴え、
また、最新型のCRMシステムを導入しようと、
営業やサービス部門など、顧客接点の最前線
にいる人たちの実際の行動が変わらなければ
成果にはつながらないということです。


では、どうやって最前線の人たちの
実際の行動を変えたらいいのでしょうか?

一番効果的なのは、
評価体系を変更することですね。


例えば、資生堂の場合では、
美容部員の販売ノルマをなくし、

「顧客満足度」

を核とした評価体系に変更しています。

これによって、
製品をガンガン売ることではなく、
お客様に満足していただけるような
接客サービスに自然と力が入るよう
になります。

もちろん、接客サービスの向上が、
結果的に販売にもつながるという
ロジックですが。


中古車買い取り事業の

ガリバーインターナショナル

でも、09年4月頃から、
興味深い評価体系を導入しています。
(日経情報ストラテジー、FEBRUARY 2010)


同社では、

「SP-PRO=スマートカーライフプランナープロ」

という営業担当職を新設しました。

彼らは、毎月20件くらいまでは
来店客(新規客)の対応ができます。


しかし、それ以外は、
過去の取引客からの紹介を通じて
商談しなければならないということに
なっています。


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