なぜ「アンパンマン」に子どもたちは熱狂するのか

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 キャラクタービジネスの中心的存在で幼児に大人気の「アンパンマン」。なぜ「アンパンマン」に子どもたちは熱狂するのか。

 ミッキーマウスやハローキティ、くまのプーさんなど、国内には数多くのキャラクターが存在する。これらは商品の販売促進やテレビ放映、テーマパークなどにおいて集客の核となっており、成熟期を迎えた日本のキャラクタービジネスの中心的存在だ。

 それぞれのキャラクターへの支持形成は性別や年齢によって異なるが、幼児に圧倒的な人気を誇るのがおなじみ「アンパンマン」だ。ライセンス商品は6500点を数え、ベビー・子ども用品の量販店などでは、各ジャンルの商品でアンパンマンのキャラクターがプリントされていないものはないと思えるほど、同キャラクターの商品にあふれている。同じような商品でもキャラクターがプリントされているだけで多少高くても売れてしまうのだからメーカーがキャラクターに頼りたくなるのも頷ける話だ。

 実際にアンパンマンはキャラクター・データバンクによると2008年の「商品購入額に見るキャラクターランキング」で2位にランクインしている。首位のポケットモンスターには及ばなかったものの、これだけ長い間人気を維持し、さらに幅広い年代に支持されているミッキーマウスを上回る強さの秘密は何なのか。

 人気の理由としては「覚えやすい名前」や「はっきりとした色味」など諸説あるが、専門家の意見を集約すると、幼児がアンパンマンに魅力を感じるのは、特にその「わかりやすいストーリー」と「姿とかたち」にあるようだ。

 アンパンマンのストーリーはいたって明快。ジャムおじさんのパン工場がある小さな町で毎回決まって悪者のばいきんまんが登場し、トラブルを起こすものの最後はアンパンマンがばいきんまんを退治し、町が平穏を取り戻すというもの。これは児童が初めて触れる、その後「水戸黄門」などの時代劇にも通じていく日本のヒーロー番組の王道シナリオといえるだろう。

 また「姿とかたち」も人気の理由だと考えられている。ノーベル賞受賞者のコンラート・ローレンツは、人間を含む動物に共通して見られる「かわいらしさ」の基準として、「体に比べて頭が大きい」「目が大きいこと」「頬っぺたがふっくらしていること」をあげているが、アンパンマンも登場人物はほとんどが丸いシンプルな体型をしており、頭は体に対してかなり大きい。

 テレビの番組内容をしっかり理解できない1〜2才児に対してもアンパンマンが人気の理由には、こうしたキャラクターの「姿とかたち」が大きく関係しているようだ。

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MONEYzine編集部[著]

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