前代未聞、シーズン終了直後にコーチ対決が行なわれないことになったラシャド・エバンス。チアゴ・シウバとの試合は、ライトヘビー級世界王座を失った5月以来のカムバック戦となる

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2010年、UFCのスタートはラスベガスMGMグランドガーデン・アリーナで行なわれるUFC108「Evans vs Silva」から。過去3年、年度最終週に開かれていたイベントが、今回は年が明けた第一土曜日=2日(土・現地時間)の開催となる。

このところチャンピオンに右へ倣えとしているかのように、負傷続きで対戦カードの変更が目立つUFCだが、今大会もオリジナル・ラインナップはどれ?――と首を傾げたくなるほど、負傷欠場→カード変更が続出している。

11月のUFC106に続き、2大会連続でチャンピオンシップが行なわれないベガスでのPPV大会(2月6日のUFC109と合わせると3大会連続。結果、5月に予定されているUFC114まで、10カ月に渡って世界タイトル戦がUFCの本拠地で行なわれない珍現象)となる。

メインイベントはラシャド・エバンス×チアゴ・シウバ。元々は11月大会でキャンセルされたブロック・レスナー×シェーン・カーウィンの世界ヘビー級戦をスライドする予定だったが、レスナーの病状が思った以上に重く、早々に続行不可能になった。


ならばと、白羽の矢が立った世界ミドル級選手権試合アンデウソン・シウバ×ヴィトー・ベウフォート戦も、王者アンデウソンがヒジの手術からカムバックに時間を要し、諦めざるをえなくなった。

世界戦を失ったズッファは、その勝者がヘビー級次期挑戦者となるアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ×ケイン・ベラスケス戦を組もうとしたが、これもノゲイラの負傷で消滅。ついにエバンス×シウバの一戦をメインとして行なうことに決めた。

そもそもエバンスの対戦相手は、TUFシーズン10で、散々舌戦を繰り広げたランペイジ・ジャクソンになる予定だったが、そのランペイジが映画出演を優先し、コーチ対決を拒否。前代未聞となる、シリーズ終了直後のコーチ対決が行なわれない事態を迎えた。窮地に追い込まれたズッファはエバンスの対戦相手として、シウバを抜擢するに至った。

背中に問題を抱えていたリョート・マチダ戦こそ敗北を喫したが、その後、シウバはキース・ジャーディンを95秒でKOし、復活を遂げMMA戦績を14勝1 敗とした。何のためのTUFコーチ役か――、泣くに泣けないランペイジの背信行為、大関格のエバンスに対し、ズッファは何とか三役格のシウバをマッチアップしたことになる。

しかし、シーズン9のコーチ対決=ダン・ヘンダーソン×マイケル・ビスピン戦が、記念すべきUFC100とはいえ世界ウェルター級戦、世界ヘビー級統一戦とともにランナップされたことを思えば、次回大会のカードの弱さは如何ともしがたい。

また、メイン決定のゴタゴタが影響したのか、ジュニオール・ドスサントスと対戦予定だったガブリエル・ナパォンが体調不良により調整が間に合わないということで欠場。オランダからギルバート・アイブルが、UFC初参戦を果たす。

02年1月、当時、オランダ国内で主戦場としていたミックスファイト(現M-1)のロシア勢=チーム・レッドデビル所属、アンドレイ・シモノフとアマール・スロエフに帯同しUFC35を訪れた際、彼らの対戦相手チームと試合前に乱闘を起こしかけたアイブル。アフリクション、アルティメット・カオスを経て、8年越しにオクタゴンへと足を踏み入れる。

対戦カード変更の悪循環はまだ続く――。結果的にセミに抜擢されたポール・デイリーも、対戦相手のカーロス・コンディットを負傷で失い、勝てばトップグループ入り確定の一戦から、ダスティン・ハザレーとの対戦となった。

さらにジム・ミラーと試合が組まれていたタイソン・グリフィンも負傷欠場となり、同大会でハファエロ・オリベイラと顔を合わせることになっていたショーン・シャークとの対戦に。しかし、そのシャークまでもが欠場となり、結局、ミラーは4年振りのUFC復帰となるドゥエイン・ラドウィックとの試合が決定した。