普及が進まないという3人乗り自転車。その原因と対策をフレームワークで考えてみよう。

 2009年7月に解禁された「3人乗り」。道路交通法で軽車両にあたる自転車は、それ以前でも補助椅子を付けた場合に限り6歳未満のこどもとの2人乗りが認められていた。しかし、実際にはこどもが2名いる家庭では母親が自転車の前後に補助椅子を付けて3人乗りをする姿も恒常化しており、黙認が続いていた状態である。
 自転車をめぐる事故の状況を見ると、平成20年に自転車が当事者となった交通事故が16万2,525件あり、交通事故全体の21.2%を占めるに至った。それは、10年前に比較して13.6%増となっている。(警視庁発表)
 3人乗りの解禁に際しては、平成21年に警察庁が招集した検討委員会の発表した、強度、制動性能、駐輪時の安定性、ハンドル・リヤキャリヤの剛性、転倒時の安全性に配慮、チャイルドシートは国内の規格・基準適合などの要件(一部抜粋)を満たしている自転車に限ることが義務づけられることになった。
 かくして、自転車メーカ各社から要件を満たした3人乗り自転車が発売されたが、一向にその普及が進まない。その理由の大きなものは車体価格4〜5万円、電動アシスト付きの場合は10万を超えるという価格である。

 上記の通り、価格が普及のネックになっているのは間違いないが、さらに、普及が進まない理由の深掘りと、その対策をフレームワークで考えてみたい。

 まず、E.M.ロジャースの普及論における「イノベーション普及要件」で考えてみよう。

■相対優位性

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