今年も残すところあとわずか。年末年始に帰省する独女、地元の友人と集まる独女、親戚の集いに顔を出す独女。そこで決まって言われる「結婚は?」という質問。ここ何年も同じ質問に正直ウンザリしている独女も多いに違いない。
お芝居、映画、読書など趣味が多く、おひとりさま満喫中のケイコさん(33歳/会社員)は、「親戚、地元の友達から『まだ結婚しないの? 』ってよく言われます。20代の頃は『SMAPと結婚するからー』と、ドン引きさせる方法を取っていたのですが、もうさすがに無理。今年は『結婚したいけど…』と言って同情を引き、しんみりさせる方法で親戚どもを黙らせようと思っています」と、早くも作戦を練っていた。
ハルカさん(36歳/輸入業)は、「わりと実家が近いのでよく帰っています。両親は結婚について近頃は何も言わなくなりましたけど、近所の方や幼少期から通院している歯医者さんには会うたび言われます。半年に一度治療へ行くのですが、毎回『いい人できた? 』と聞かれるので、段々と面倒になり足が遠のいてしまいました。次回同じ質問されたら何て言おうかな? 」と、困り果てた様子。
そこで、ジェンダー関係の問題に詳しい、立命館大学大学院先端総合学術研究科非常勤講師、伊田広行氏の著書『「まだ結婚しないの?」に答える理論武装』(光文社新書)で伝授されている250以上もある理論武装(応答例)からほんの一部を紹介しよう。
1.「結婚するのはあたりまえ! 」というような“常識”を謳った発言に対しての理論武装。
→「一生結婚しない人も増えているし、離婚も増えてるんだよー。ひとり暮らし世帯は約三割もあるんだって。だから、いまはもう結婚するのが当然という時代ではないのよね。昔の感覚で常識を押し付けようとしてもムリだと思うんだけど」
2.「結婚する相手がいない? そんなの、その気になれば絶対いるよ」というような“簡単に見つかる”発言対しての理論武装。
→「いまは昔より出会いの場が減ってるんですよ。お見合いはすごく減ったし、職場結婚も少なくなったんです。昔みたいに簡単に相手が見つかる時代じゃないんですって! 」
3.「女は歳をとるほどモテなくなるから! 」というような“年齢”にこだわる発言に対する理論武装。
→「40歳で独身っていうのもステキだなって、私は思っています。そういう考えもあるので、どうぞ、そっと見守ってやってくださいね」
4.「結婚しないのは親不孝」というような“親孝行”アピールに対する理論武装。
→「親が娘の私の幸せを思うっていうのは、痛いほどわかります。でも、こればっかりはいい人がいないと無理なんで、自然の流れに任せてやっていきます。これまでもこれからも私は親とご飯を一緒に食べたり、旅行したりして、楽しい時間を過ごしたいと思っていますので、それでいいんじゃないでしょうか」
5.「結婚しないと、孤独な老後だよ」というような“不安”を誘う発言に対する理論武装。
→「私は、ひとり暮らしで寂しいと思ったことがないんです。私は好きな仕事をして、友人も家族もいるので、充実しています。この調子だと、老後もなんとかなりそうです。だから、老後のための妥協的結婚は考えられないですね」
以上の理論武装はほんの一部だが、どのフレーズも“ただの強がり”と思われないように最後はニコっと笑顔を忘れないようにしたい。
今から約60年前の映画『麦秋』(監督:小津安二郎)にこんなシーンがあった。原節子演じる紀子(28歳)が、上司から「どうだい? お嫁にいかないか? 」と縁談をもちこまれるシーンだ。紀子がニヤニヤしていると、上司は空かさず「いけよ! いい加減に! 」と、けしかける。紀子は「うふふ」と笑って何も言わず、話を反らしその場を立ち去る。この物語は娘の結婚問題に焦点を当て、家族一丸となってなかなか嫁にいかない紀子をなんとか嫁にだそうとする話だが、独女が言われることは60年前から何一つ変わってないようだ。
“結婚”というフレーズが出てきたら、原節子のようにニヤニヤして、後はダンマリをきめるという方法も沈黙の理論武装としてプラスしたい。(オフィスエムツー/堂ナツコ)
■取材協力
・伊田広行■参考資料
『「まだ結婚しないの?」に答える理論武装』(光文社新書)
映画『麦秋』(監督:小津安二郎)
お芝居、映画、読書など趣味が多く、おひとりさま満喫中のケイコさん(33歳/会社員)は、「親戚、地元の友達から『まだ結婚しないの? 』ってよく言われます。20代の頃は『SMAPと結婚するからー』と、ドン引きさせる方法を取っていたのですが、もうさすがに無理。今年は『結婚したいけど…』と言って同情を引き、しんみりさせる方法で親戚どもを黙らせようと思っています」と、早くも作戦を練っていた。
ハルカさん(36歳/輸入業)は、「わりと実家が近いのでよく帰っています。両親は結婚について近頃は何も言わなくなりましたけど、近所の方や幼少期から通院している歯医者さんには会うたび言われます。半年に一度治療へ行くのですが、毎回『いい人できた? 』と聞かれるので、段々と面倒になり足が遠のいてしまいました。次回同じ質問されたら何て言おうかな? 」と、困り果てた様子。
そこで、ジェンダー関係の問題に詳しい、立命館大学大学院先端総合学術研究科非常勤講師、伊田広行氏の著書『「まだ結婚しないの?」に答える理論武装』(光文社新書)で伝授されている250以上もある理論武装(応答例)からほんの一部を紹介しよう。
1.「結婚するのはあたりまえ! 」というような“常識”を謳った発言に対しての理論武装。
→「一生結婚しない人も増えているし、離婚も増えてるんだよー。ひとり暮らし世帯は約三割もあるんだって。だから、いまはもう結婚するのが当然という時代ではないのよね。昔の感覚で常識を押し付けようとしてもムリだと思うんだけど」
2.「結婚する相手がいない? そんなの、その気になれば絶対いるよ」というような“簡単に見つかる”発言対しての理論武装。
→「いまは昔より出会いの場が減ってるんですよ。お見合いはすごく減ったし、職場結婚も少なくなったんです。昔みたいに簡単に相手が見つかる時代じゃないんですって! 」
3.「女は歳をとるほどモテなくなるから! 」というような“年齢”にこだわる発言に対する理論武装。
→「40歳で独身っていうのもステキだなって、私は思っています。そういう考えもあるので、どうぞ、そっと見守ってやってくださいね」
4.「結婚しないのは親不孝」というような“親孝行”アピールに対する理論武装。
→「親が娘の私の幸せを思うっていうのは、痛いほどわかります。でも、こればっかりはいい人がいないと無理なんで、自然の流れに任せてやっていきます。これまでもこれからも私は親とご飯を一緒に食べたり、旅行したりして、楽しい時間を過ごしたいと思っていますので、それでいいんじゃないでしょうか」
5.「結婚しないと、孤独な老後だよ」というような“不安”を誘う発言に対する理論武装。
→「私は、ひとり暮らしで寂しいと思ったことがないんです。私は好きな仕事をして、友人も家族もいるので、充実しています。この調子だと、老後もなんとかなりそうです。だから、老後のための妥協的結婚は考えられないですね」
以上の理論武装はほんの一部だが、どのフレーズも“ただの強がり”と思われないように最後はニコっと笑顔を忘れないようにしたい。
今から約60年前の映画『麦秋』(監督:小津安二郎)にこんなシーンがあった。原節子演じる紀子(28歳)が、上司から「どうだい? お嫁にいかないか? 」と縁談をもちこまれるシーンだ。紀子がニヤニヤしていると、上司は空かさず「いけよ! いい加減に! 」と、けしかける。紀子は「うふふ」と笑って何も言わず、話を反らしその場を立ち去る。この物語は娘の結婚問題に焦点を当て、家族一丸となってなかなか嫁にいかない紀子をなんとか嫁にだそうとする話だが、独女が言われることは60年前から何一つ変わってないようだ。
“結婚”というフレーズが出てきたら、原節子のようにニヤニヤして、後はダンマリをきめるという方法も沈黙の理論武装としてプラスしたい。(オフィスエムツー/堂ナツコ)
■取材協力
・伊田広行■参考資料
『「まだ結婚しないの?」に答える理論武装』(光文社新書)
映画『麦秋』(監督:小津安二郎)





















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