かつてローマなどを率いたズネデク・ゼーマン氏が話すときは、常に誰かへの厳しい批判となる。それは彼自身も否定しておらず、今回は『LA7』のテレビ番組のなかで、インテルのジョゼ・モウリーニョ監督に厳しい言葉を投げかけた。

「インテルのサッカーについて疑問を投じているのは私だけではない。誰もが、モウリーニョが新しいサッカー、今までと違うサッカーをすることを期待していた。モウリーニョは就任したときに、どうやって4-3-3をやるのか見せると言っていた。だが、実際はそれをやっていない。1カ月に渡ってやったが、成功しなかった。問題は、その戦術をいる選手たちでやる必要があり、彼は間違った選択をしたということだ」

「誰もがより良いサッカーになることを期待していた。だがしかし、昨年を見ても分かるとおり、インテルはズラタン・イブラヒモビッチを生かし続けるだけだった。そして今年は、各個人の選手たちを生かそうとするだけになっている。だが私は、サッカーとはチームプレーだと考えているんだ」

ただし、スクデットを獲得するのはどのチームかと問われると、ゼーマン氏は「今のペースならば、インテルが10回勝てるだろう」と答えている。

一方、ゼーマン氏はサンプドリアFWアントニオ・カッサーノのイタリア代表招集問題について、次のようにコメントした。

「大半の人が望んでいるにもかかわらず、カッサーノが代表から外れているとしたら、マルチェッロ・リッピ(代表監督)が別の考えを持っているということだ。代表監督は自分のやり方、自分の考える方法でチームをつくらなければならない。私も常に自分の考えに基づいてやってきた」

また、自らの今後について問われると、ゼーマン氏はこのように答えている。

「今の私は単なる観客だ。残念ながらローマに住んでいて、ラツィオやローマの試合を見ているが、今は大きく満足することができていない。私はピッチへ行って、何か美しいものを見たいんだ。今は私が好きになるようなチームを見つけるのは難しいんだよ」

「美しい試合というのはあり、それはジェノアやウディネーゼ、フィオレンティーナといったチームがやっている。私の未来? ベンチではない仕事をいくつかオファーされたが、今はそれを受けることはない。好きじゃないんだ。年金生活をしている方が良い」

「私はイタリア国外で2度、あまりポジティブではない経験をした。結果が悪かったからではなく、トルコの人たちを理解するのが難しいからだ。彼らはヨーロッパに入りたがっているが、私はまったくの別世界だと思う」