日立製作所や東芝、ソニーなど大手電機メーカが薄型テレビの自社生産を縮小しています。本稿では、この自社生産の縮小、生産委託の活用が、調達・購買業務のあり方に与える意味について考えます。

日立は中国など3ヵ所あった海外テレビ工場での生産を今年に入りすべて打ち切り、国内に1工場だけ残します。東芝は、東南アジアの生産をインドネシア1拠点に集約し、今期中にもベトナム生産から撤退します。東芝は、8月に英国での生産を終了し、欧州の生産はポーランドに集約しました。東芝のテレビ工場はピーク時の7から5ヵ所に減少します。ソニーは08年初めに13ヶ所あったテレビ工場を段階的に削減。メキシコのティファナ工場を台湾EMS大手の鴻海精密工業に売却するなどして、10年3月までに6ヵ所までに減らします。

背景には、サムスン電子やLG電子など韓国勢の攻勢による価格競争の激化があり、これらの大手電機メーカは、自社生産からEMS(Electronics Manufacturing Service:電子機器の受託生産を専門に行う企業)などへの生産委託により、生産コストの引き下げを狙っています。

日立は、今期は販売台数の約5割にあたる70万台程度の生産を外部に委託し、EMSを活用し生産を打ち切った中国での販売も継続します。東芝は、外部委託比率を、09年3月期の約3割から来期には5割以上に増やします。ソニーも生産委託でコスト引き下げを図っています。(出所:日本経済新聞 2009年11月16日 1面)

こうしたドラスティックな自社生産を軸としてきたビジネスモデルの見直しは、調達・購買業務のあり方にも転換を迫ります。


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