北野武監督がズバリ語る、嫌いな俳優&好きな俳優
東京フィルメックスの10周年記念イベントに登壇した北野武監督。映画作りについて聞かれ、いつもながら歯に衣着せぬコメントを連発。自身の好きな俳優、嫌いな俳優、そして北野組の常連俳優についても具体的に語ってくれた。
北野武監督が森昌行プロデューサー(左)、聞き手である映画評論家の山根貞男氏(右)と登壇
撮って気に入らないと、たとえ名の知れたベテラン俳優の出演シーンでも編集で切ってしまうと言う北野監督。「ある人なんて、試写で観て(自分の出演シーンがないから)エンドロールが終わってもまだ座ったままで……。おれ、そのまま逃げちゃいました(笑)」。
キャスティングについては、別にこだわってないと言う。でも、「いちばん嫌いなのは、『こう撮った方がいいんじゃないでしょうか』とかって言われること。そういう俳優は二度と使わない。絶対に嫌だね」とズバリ。
キャスティングの成功例としては、ごひいきの俳優である大杉漣と寺島進の2名を挙げた。大杉漣は、『ソナチネ』(93)が終わったら役者を辞めるつもりだったらしいが、本作で注目されて仕事が増え、今や日本映画界になくてはならない名バイプレイヤーとなった。また、寺島進もしかりで、北野武の監督デビュー作『その男、凶暴につき』(89)の時の一生懸命な姿勢が買われ、その後北野組の常連俳優に。『BROTHER』(01)でかなり重要な役柄にキャスティングされ、以降のキャリアも順調だ。
最近のお気に入りの俳優としては、川谷拓三の息子で俳優の仁科貴の名前も挙った。「撮影現場で映画の取り組み方を見ているだけで分かるものがある。俺はいろんなスタッフと話してる役者とかは大嫌いだし、舞い上がってる人も嫌い。現場で撮影を静かに見てくれている人がいいね。たいがいそういう人はカメラを回してもよく映るんだ」。
自身も俳優として活躍している分、他の俳優に対する見方もシビアだ。でも、北野監督が常連俳優について語る目線はとても温かく、俳優への愛と共に、映画そのものへの愛も感じた。【Movie Walker/山崎伸子】
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