(写真)河村建夫官房長官名による官房機密費の請求書。9月1日付で、5000万円を5回に分けて請求している。塩川鉄也衆院議員提供

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 「国家機密」の名目で使途が公開されない官房機密費2億5000万円を、自公前政権が総選挙翌々日の9月1日に請求し、後日、支出されていたことが日本共産党の塩川鉄也衆院議員の調べで分かりました。また、鳩山新政権もすでに1億2000万円の同機密費を支出したことが判明しました。巨額の税金が何に使用されたのか、使用目的の公開が求められます。

 機密費は2009年度予算で14億6165万円を計上しています。塩川議員が入手した資料によれば、毎月1億円ずつが支出されていました。それが総選挙翌々日の9月1日には2億5000万円と突出。5000万円ずつの「請求書」5通はいずれも河村建夫官房長官名で、内閣官房会計課長あてに請求されています。支出を決めた「決議書」には具体的な使途は一切示されていません。

 総選挙敗北で政権交代が確定した時期に、なぜ巨額の機密費支出が必要だったのか、重大な疑惑が生じます。

 一方、新政権発足後の9月17日に「官房機密費」の存在について「まったく承知していない」と述べた平野博文官房長官は、9月24日付で6000万円の「報償費」(機密費)を請求。10月14日にも6000万円を請求し、総額1億2000万円の支出が決定されています。平野長官は19日、2度の機密費請求の事実を認めました。しかし、「具体的使途は適切に判断している」と述べるだけで公表する姿勢は示しませんでした。民主党は野党時代、機密費の公開を主張し、法案も提出していました。

 官房機密費は、支出先の証明や使用目的の公開も不要とされ、領収書もいりません。日本共産党の志位和夫委員長は02年4月にその詳細な使途を記した内部文書を公表。「国会対策費」と称して自公政治家への背広代に消えていたほか、政治資金パーティー券購入など党略的流用が行われていた実態を暴露し、使用実態の公開と党略的・私的流用の禁止を求めました。

使途公表を

塩川議員が談話

 私たちは、一貫して内閣官房機密費を追及してきましたが、今回、麻生政権末期の官房機密費の使途をめぐり、重大な疑惑が明らかになりました。民主党も、かつては、官房機密費の透明化を要求していましたが、政権につくと、自民党政権と同様に、使途を明らかにせずに使用する構えです。国会で徹底的に追及していきます。