「ヤクザのみかじめと同じ」人気ドラマー・ファンキー末吉がJASRACに激怒!

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 ロックバンド・爆風スランプで活躍し、LOUDNESSの二井原実、筋肉少女帯の橘高文彦らとのバンド・X.Y.Z.→Aのほか、中国でも演奏活動を行うドラマーのファンキー末吉。彼が経営する音楽バー「Live Bar X.Y.Z.→A」に社団法人日本音楽著作権協会・JASRACから「著作者の財産を守るため、著作権料を払いなさい」と著作権料の支払いを求める手紙が届き、ファンキーはJASRACの不可解な料金徴収法に激怒。「これではヤクザのみかじめと同じである。ちゃんと著作権者に分配しろよ!!」と憤り、弁護士にも相談し、JASRACと数ヶ月にもわたる交渉を行っている。

 ファンキーは自身のブログで次のようにその真相を明かした。

「JASRACから郵送された書類を開けてみると、楽曲リストのひな形なんて陰も形も見えず、ただ『何平米の店舗で月に何時間演奏しているお店は月々いくら払いなさい』という表とその申告書があるだけである。こいつらは数十年もこうやって店から著作権料という名目で莫大な金額を徴収して来たのか?!! これではその店がどんな曲を何回かけたか演奏したか、何よりもそのお金がどの著作権者に支払われるものなのかがわかるはずがない。つまり、これでは絶対に著作権者に還元されるはずがない!!」

 ファンキーの音楽バーでは、彼に縁のあるアーティストがライブを行うほか、BGMとしてX.Y.Z.→Aの楽曲を流しており、その楽曲のリストを作り、提出すればいいと考えたファンキーだが、実際、JASRACから郵送された書類には、リストはなく、店の大きさと演奏時間のみを記入するものだったという。つまり、どのアーティストの楽曲を使用したかが不明なまま料金を徴収しており、還元する使用料も不明確だという。JASRACでは、包括的利用許諾契約として、特定のモニター店でサンプリングしたデータを元に、使用料を還元していると主張するが、ファンキーは「それがちゃんと自分たちに戻って来たという記憶はない」としている。その後も、ファンキーは「いつでも著作権料はお払い出来ます。ただそれをどこに分配するのかちゃんと説明して下さい」と分配の明確化を求めて、JASRAC側と直接交渉を行っており、次のように続ける。

「3万円払ったとして1円もらったとして、あとの29999円はどこにどのように払われたかを知らせる義務もないというもの。こんなんで払えるか? 絶対に中身を見せないブラックボックスに金を入れ、それがどう分配されているかも一切知らせず、都市伝説のように例えその金が天下りの官僚に流れていたとしてもこちらは知る由もない」

 JASRACは飲食店、ライブハウス、カラオケ店のほか、放送事業者、動画サービスのYouTubeやニコニコ動画とも包括的利用許諾契約を結んでいる。この契約は厳格で、過去にさかのぼって使用料を請求することでも知られている。

 東京・練馬のスナックでビートルズの「イエスタデー」などをJASRACの管理楽曲を許諾を得ずにハーモニカやピアノで演奏していたとして、当時73歳の男性が著作権侵害で逮捕され、東京地方裁判所は2007年1月に、懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)の有罪判決を言い渡している。また、障害者が働く喫茶店や、地方のダンス教室も管理楽曲を使用したとして著作権料を要求され、その支払いのために閉店に追い込まれた例もある。

 JASRAC以外の音楽著作権団体としては、イーライセンスなどがあるが、08年4月にはJASRACが、放送事業者と結んでいる包括契約が同業他社の参入を制限しているとして、独占禁止法違反(私的独占)で排除措置命令を受けた。だが、JASRACは「公取委の事実認定に重大な誤りがある」と指摘し、結論はまだ出ていない。坂本龍一、平沢進などJASRACの管理体制に疑問を抱くアーティストも多く、今回、ファンキーが問題提起しているように管理体制には、明確だと言い難い部分もあり、今後も、JASRACはその点をアーティスト、コンテンツホルダーなどと活発な議論を行い、時代に即した制度に変えていく必要があるだろう。
(文=本城零次)





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