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日本中をアッと言わせたダルビッシュの非凡な身体能力

2009年11月08日10時00分 / 提供:ゲンダイネット

ゲンダイネット

 日本シリーズが第7戦までもつれたら、再び志願登板するだろう。

 日本ハムのダルビッシュは左臀部(でんぶ)の張りで今シリーズの出場が危ぶまれていたが、シリーズ第2戦では1カ月半ぶりのマウンドとは思えぬ投球で、6回2失点に抑える快投劇を演じた。

 そのダルビッシュの起用に関し、一部の球界関係者からは「無理をさせれば選手生命に関わる。信じられない決断だ」との声もあった。

 確かに第2戦に先発したダルビッシュは、明らかに左腰をかばって投げていた。投球時に踏み出す左足のステップ幅を普段のスパイク7足分から5足分に狭め、腰への負荷を軽減させていた。

「それでも巨人打線を抑える自信があるから、マウンドに上がったのでしょう」というのは、旧ユーゴスラビアでスキーのナショナルチームのフィジカルトレーナーを務めた平山昌弘氏だ。

「投球時のステップ幅を狭めると通常のフォームより安定感を欠き、球威も落ちる。並の投手なら上半身の力で球威を出そうとして肩やヒジを壊すことがある。あの試合、ダルビッシュはステップ幅に応じてテークバックも小さくなり、投球時の安定感を保っていた。それでも140キロ台の伸びのある速球を投げていた。あれはベンチプレスなどで鍛えられる三角筋や大胸筋など、外側の筋肉(アウターマッスル)で投げるのではなく、体の深層部の筋肉(インナーマッスル)や関節を意識して投げていたからです」

 ダルビッシュは高校時代から内側の筋肉を鍛えるトレーニングを実践していた。平山氏はそのシーンをテレビで見たことがあるという。

「トレーニング風景ですぐにわかりました。インナーマッスルを鍛えると、運動中に体全体の姿勢や関節の位置を安定させられる。万全な状態でなくても力みのない、効率のよいフォームで投げることができるのはそのためでしょう」(平山氏)

 以前、吉井投手コーチも「あいつは特別」と言ってダルビッシュについてこう話していたことがある。

「これまでも故障しながら患部をかばって投げることは何度もあった。それでも打者を打ち取れるのは他の投手より体全体が柔軟だから。ステップ幅を狭くしようとすると、普通は左足の上がりが小さくなりうまく体がひねれない。でも、彼は体が柔らかいので、足を高く上げなくても上体を無理なくひねって右ヒジを後ろに持っていける。だから腕もしっかり振れる」

 ダルビッシュは登板翌日のブログで、「昨日のピッチングフォームはなめてましたね(笑い)」と語っていた。やっぱり非凡な右腕だ。

(日刊ゲンダイ2009年11月5日掲載)


関連ワード:
ダルビッシュ  巨人  ブログ  日本ハム  スキー  

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