「100人の愚か者の代わりに、お前のハートとともに脈打つ2万5000人のハートがある」。スコアレスドローに終わった1日のバーリ戦後、一部の観客からのブーイングに怒りを示したサンプドリアFWアントニオ・カッサーノに対し、同クラブのサポーターが“和解”を求めた。冒頭の一文は、カッサーノに手渡されたチラシに書かれたものだ。

マロッタ代表取締役を通じてカッサーノに渡されたチラシには、移籍の可能性もほのめかした同選手が、クラブにとどまるべき理由も書かれている。練習前にドレッシングルームでチラシを受け取ったカッサーノは、16時過ぎに別練習をするために代理人とピッチへ姿を表した。

すると、サポーターたちは「アントニオ、オレたちはお前のことが好きだぞ」というコールとともに、カッサーノを歓迎。カッサーノは手を上げてこれに答えている。

一方、なぜカッサーノが激怒したのか、その理由についても新たな憶測が浮上している。ユヴェントス戦の敗北(1−5)や、イタリア代表のマルチェッロ・リッピ監督が招集しているユーヴェ守備陣に対し、自らのパフォーマンスが良くなかったこと、さらに出身地であるバーリとの“初戦”であったことなどが、ブーイングに対する不満につながったのではないかと見られている。