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TDP125ワットのPhenom II X4 965 Black Editionで何がどう変わった?

2009年11月04日17時21分 / 提供:+D PC USER

I+D PC USER
TDP125ワットのPhenom II X4 965 Black Editionで何がどう変わった?
"125ワット版のOPN末尾が“DGM”であるのに対し、140ワット版は“DGI”と、その違いは1文字だけ"
 AMD Phenom IIのフラッグシップ、「Phenom II X4 965 Black Edition」のTDP 125ワット版が2009年11月4日(日本時間)に登場した。従来のPhenom II X4 965 BEは3.40GHzという高い動作クロックと引き替えに、消費電力は通常のPhenom II X4シリーズより高い140ワットに設定されていた。

 その140ワット版が2009年8月に発表されてから3カ月しか経過していないが、今回登場したモデルで125ワットの「通常枠」に引き下げられたことになる。では、新しい125ワット版Phenom II X4 965 BEを従来の140ワット版と何が異なるのかをチェックしてみよう(140ワット版の性能については「Phenom II X4 965 Black Edition」でNehalemに挑むを参照のこと)。

 125ワット版のPhenom II X4 965 BEでTDPの引き下げに貢献しているのが、コア電圧の変更だ。140ワット版の動作電圧が0.875〜1.5ボルトだったのに対し、125ワット版は0.825〜1.4ワットと、上限下限とも低く設定されている。プロセスルールやキャッシュメモリの容量といったそれ以外の主要なスペックは共通だが、CPU-Zで確認すると、140ワット版はC2、125ワット版はC3と、リビジョンが1段階アップしている。
 
●変わるか変わらぬか。ベンチマークテストで検証すべし

 さて、この125ワット版Phenom II X4 965 BEで測定したベンチマークテストの結果を、以前掲載したレビュー記事「Phenom II X4 965 Black EditionでNehalemに挑む」で紹介している140ワット版の結果と比較してみよう。当然ながら、評価用のシステム環境は140ワット版の測定時と合わせており、AMD 790GX+SB750チップセットを組み合わせたマザーボードの「MSI 790GX-G65」とGeForce GTX 280を搭載したグラフィックスカード「MSI N280GTX-T2D1G」の組み合わせに、メモリを4Gバイト載せている。

●TDPが下がっても性能は下がらない?

 基本的に125ワット版も140ワット版もスペックは同じなので、ベンチマークテストの結果もほぼ同程度だ。しかし、前回測定したときから、一部デバイスドライバのバージョンが上がっていることが影響したためか、スコアが伸びたテスト項目や、逆に低くなったテスト項目がある。例えば、PCMark05のGraphicsでは125ワット版が落ち込んでいるが、SYSMark 2007 Preview Patch-4のVideoCreationやPCMark VantageのMusicでは、125ワット版でスコアが向上した。ただ、Sandra 2009.SP2 v15.72のCPU関連テストではスコアに違いがないことから、今回のリビジョンアップでCPUコアの内部に手を入れたとは考えられない。

 消費電力に関しては、140ワット版に対して125ワット版は確実に低くなった。特にピーク時におけるシステム全体の測定値では、140ワット版から16ワットほど低い結果が測定されている。また、アイドル時の測定値でも若干だが140ワット版より下がっている。

●扱いやすさはアップ。15ワットのオーバークロックマージンに期待?

 AMDは、ハイエンドモデルで“高TDP高クロック”版を先行して投入し、プロセスルールの生産がこなれていく過程で低いTDPに落としたモデルを投入する。125ワット版のPhenom II X4 965 BEもこの流れに沿って登場したといえる。

 TDPが125ワットに収まったことで、利用できるCPUクーラーユニットやマザーボードが増え、自作PCユーザーにとってハードルが下がったメリットは大きい。また、TDPが下がったことでオーバークロックにおけるマージンが確保されている可能性もある。今回の計測ではピーク時で15ワットほど省電力が引き下げられたことから逆算すれば、動作クロック3.6GHzあたりでもTDP 140ワット相当の消費電力に収まるのではないだろうか。

 すでに140ワット版に合わせたCPUクーラーユニットとマザーボードを所有しているユーザーにが、さらなるオーバークロックという楽しみを、新しく登場した“965 BE”は与えてくれるだろう。

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