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ちまたの旬な話題から、日本の未来像を問うテーマまで。
いま読んでおきたいネット発のコラムを、『livedoor ニュース』が厳選ピックアップ。


ハイブリッドワーカー

女結婚詐欺師の容疑者被害者の双方がブログを書いていたそうだ。
それぞれの事件前までの生活から価値観までが、一般に公開されているわけだ。なんとも時代を感じさせるニュースである。
世界中のブログのうち、約4割は日本語で書かれているというデータもある。
つくづく日本人は情報発信の好きな民族らしい。

なぜ、日本人は世界一長い労働時間をぬってまで、自己のプライヴェートを書くのか。
以前から疑問に思っていたのだが、やはりここには日本型雇用というカルチャーが関係しているような気がしてならない。

終身雇用といえば聞こえは良いが、個々の労働条件は確実に下がる。
転職という最強の武器を自ら放棄するのだから当然だ。
逃げ場のない労働者には、少々のムリでも飲ませられる。
何のことはない、これが滅私奉公だの愛社精神だのの正体である。

そうやって組織から与えられる役目をこなすだけとなった人間にとって、意志や主体性を発揮する場面は少ない。だが人間である以上、どこかで発散してバランスを取ったほうが健全だ。というわけで、Webというツールが発散の場を提供しているのだろう。

この手の感覚は、何も傍流や窓際だけのものでもないらしい。
某大企業の知人に聞いた話だが、45歳以上の早期退職募集に際して、退職金の割増金額を尋ねる電話をかけてくる社員の中には、第一線で活躍中の“主流”が少なくなかったそうだ(勤続年数や基本給によって額が変わるので人事に計算してもらう必要がある)。
外線から人目を忍ぶようにしてそっと退職金額を尋ねる部長たちと話していて、そういった社内的勝ち組でさえ、満ち足りてはいないのだなと感じたそうだ。
もはや過半数は課長昇格すら危うい団塊ジュニア以降は、なおのこと欲求不満を募らせるに違いない。

大手術はすぐには無理そうなので、とりあえずの処方箋が別途必要だろう。
本書では、会社勤めをしつつ、副業にいそしむ“ハイブリッドワーカー”を取り上げる。
ケツメイシのようにメジャーとなったハイブリもいる一方で、自他共に「割にあっていない」と自嘲する者もいる。それでも、彼らは続けるのだろう。
人生には、与えられた仕事だけではなく、自分で作り出す仕事も必要だ。

アフタヌーン新書 011 ハイブリッドワーカー 会社勤めしながらクリエイティブワークする
ヨシナガ
講談社

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[ICON]Joe's Labo

Joe's Labo

城繁幸
コンサルタント、著述家。株式会社ジョーズ・ラボ代表取締役。

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