コア・コンセプト研究所代表取締役、ビジネスラボ代表取締役。
清涼飲料戦線異状あり〜揺らぐコカコーラ
2009年10月30日12時11分 / 提供:大西 宏のマーケティング・エッセンス
コカコーラといえば、押しも押されぬ清涼飲料のトップブランドです。そのコカコーラの販売を支えているのは各地のボトラーですが、最大のボトラーであるコカコーラ・ウェストの2009年12月期第3四半期決算で、当期損失が59億円となったというニュースがでていました。さらに通期では104億円の赤字になる見通しだということです。
もちろん、今年は需要最盛期の夏場に天候不順がつづき、売上が落ちたということもあるでしょうし、販売や物流拠点の統廃合に伴う減損処理による赤字だということもあるでしょうが、自販機による販売の不振も収益に響いているようです。
実は、清涼飲料のビジネスでは自販機の存在が実はとても大きいのです。ビジネスモデルをご理解いただくためにする質問ですが、日本でコーヒーを一番売っているのはどこかとお尋ねして、正しく答えられる人はめったにおられません。
実はコカコーラです。ジョージアです。そのもっとも大きな理由は自販機による売上が極めて大きく、コカコーラが自販機で他社を圧倒しているからです。
コカコーラは自販機を98万台を展開していますが、二位のサントリーの44万台はその半分以下です。自販機で、清涼飲料全体のおよそ35%が売れており、2兆円規模の市場なのです。しかもそれが定価販売されており、利益の貢献も非常に大きいのです。
スーパーでは、清涼飲料各社が激しい競争を行って、価格が崩れています。当選利益も落ちます。そこに儲け頭の自販機の売上げが落ちてくると、ボトラーとしてはたまったものではありません。さらに、コカコーラは本社の利益が第一なので、そのしわよせがボトラーにくるという構図です。
自販機の売上が落ちてきたのは、不況で工場などの稼働が落ち、そこに設置している自販機の売上げが落ちたということですが、むしろそれよりは、スーパーなど店売りの価格と自販機の価格の差が場合によっては説明がつかないほど大きくなってしまっており、自販機での買い控えが始まっているということもあると思います。
まだ販売価格を下支えしているのはコンビニですが、おそらく納入価がかなり厳しいでしょうし、さらにコンビニがいつまで価格維持できるのかは疑問ですね。スーパーほどではなりませんが、値引き販売がすでに始まってきています。
また自販機も、売れる好立地であれば、各社の自販機設置競争も過熱してきているようです。設置のための場所代も高騰してきていたり、また新しい動きとしては、JRのように独自で自販機を持ち、あとは各社の飲料を仕入れて、ブランド・ミックスをするという流れもあって、あまり好材料はありません。
これまで収益の柱でありドル箱であった自販機が儲からなくなってくると、スーパーなどでの店頭価格を安定させ、収益を改善したいところでしょうが、キリンとサントリーの統合やその他のメーカーの再編が起こって、熾烈な販売競争が緩和されたとしても、新たな脅威となってくるのはPBです。
いや、清涼飲料はブランドが効く世界だからそれはないと思われる方も多いかも知れませんが、一般にはそのようなブランドロイヤリティも、価格が30%以上開くと崩れてくることは知られていますし、実際の店頭ではそういった現象がすでに起こっています。
四面楚歌の様相となってきた清涼飲料業界ですが、さて新たなマーケティングや収益を確保できる新しい領域でのビジネスを見いだし、育てることができるのでしょうか。まだまだボトラーも体力があると思うだけに、どのような手が打たれてくるのか、目が離せなくなりました。
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もちろん、今年は需要最盛期の夏場に天候不順がつづき、売上が落ちたということもあるでしょうし、販売や物流拠点の統廃合に伴う減損処理による赤字だということもあるでしょうが、自販機による販売の不振も収益に響いているようです。
実は、清涼飲料のビジネスでは自販機の存在が実はとても大きいのです。ビジネスモデルをご理解いただくためにする質問ですが、日本でコーヒーを一番売っているのはどこかとお尋ねして、正しく答えられる人はめったにおられません。
実はコカコーラです。ジョージアです。そのもっとも大きな理由は自販機による売上が極めて大きく、コカコーラが自販機で他社を圧倒しているからです。
コカコーラは自販機を98万台を展開していますが、二位のサントリーの44万台はその半分以下です。自販機で、清涼飲料全体のおよそ35%が売れており、2兆円規模の市場なのです。しかもそれが定価販売されており、利益の貢献も非常に大きいのです。
スーパーでは、清涼飲料各社が激しい競争を行って、価格が崩れています。当選利益も落ちます。そこに儲け頭の自販機の売上げが落ちてくると、ボトラーとしてはたまったものではありません。さらに、コカコーラは本社の利益が第一なので、そのしわよせがボトラーにくるという構図です。
自販機の売上が落ちてきたのは、不況で工場などの稼働が落ち、そこに設置している自販機の売上げが落ちたということですが、むしろそれよりは、スーパーなど店売りの価格と自販機の価格の差が場合によっては説明がつかないほど大きくなってしまっており、自販機での買い控えが始まっているということもあると思います。
まだ販売価格を下支えしているのはコンビニですが、おそらく納入価がかなり厳しいでしょうし、さらにコンビニがいつまで価格維持できるのかは疑問ですね。スーパーほどではなりませんが、値引き販売がすでに始まってきています。
また自販機も、売れる好立地であれば、各社の自販機設置競争も過熱してきているようです。設置のための場所代も高騰してきていたり、また新しい動きとしては、JRのように独自で自販機を持ち、あとは各社の飲料を仕入れて、ブランド・ミックスをするという流れもあって、あまり好材料はありません。
これまで収益の柱でありドル箱であった自販機が儲からなくなってくると、スーパーなどでの店頭価格を安定させ、収益を改善したいところでしょうが、キリンとサントリーの統合やその他のメーカーの再編が起こって、熾烈な販売競争が緩和されたとしても、新たな脅威となってくるのはPBです。
いや、清涼飲料はブランドが効く世界だからそれはないと思われる方も多いかも知れませんが、一般にはそのようなブランドロイヤリティも、価格が30%以上開くと崩れてくることは知られていますし、実際の店頭ではそういった現象がすでに起こっています。
四面楚歌の様相となってきた清涼飲料業界ですが、さて新たなマーケティングや収益を確保できる新しい領域でのビジネスを見いだし、育てることができるのでしょうか。まだまだボトラーも体力があると思うだけに、どのような手が打たれてくるのか、目が離せなくなりました。
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