【インフル対策】ゴールは“完治”。「インフルエンザウイルス 撃退バトルゲーム」

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冬にかけて大流行の兆しを見せつつある新型インフルエンザ。不安だけが先走りし、感染の仕組み、対処法など、意外に知らない人が多い。ウイルスに関する知識の希薄さは、集団生活を送る中で、いじめや差別などの問題を誘発する恐れもある。

このような「インフルエンザに関する知識の希薄さ」に警鐘を鳴らす、ある「ゲーム」が開発された。携帯電話でインフルエンザウイルスについて学べるというもの。果たしてどのような内容なのか。開発にあたった東京芸術大学保健センター教授でアレルギー専門医の須甲松信氏に取材した。

豚インフルエンザに端を発し、今年4月には人から人への感染が確認された新型インフルエンザ。メキシコやアメリカで流行し、5月には日本でも感染が確認。6月に世界保健機関(WHO)が世界的流行病(=パンデミック)であることを宣言し、警戒水準がフェーズ6に引き上げられた。

国内でも感染拡大が続いており、厚生労働省によると日本国内における新型インフルエンザの集団感染の発生件数は先月末時点で14,099件にのぼり、入院患者数も1300人を超えている。

やはり、予防するためには、ウイルスに対する正しい知識を持つことが重要だ。

そこで今回、インフルエンザについての正しい知識を手軽に学ぶことができるゲームが開発された。開発にあたった東京芸大保健センターの須甲松信教授によると、小・中学生など子どもたちはインフルエンザウイルスに対する免疫が弱く、成人に比べて感染した場合の危険性が高いという。そこでこのゲームでは、特にそうした子どもたちへの手軽さとわかりやすさを追求し、彼らにとって身近なツールである携帯電話のゲームを通じて学習できるように努めたとのことだ。

このケータイ学習ゲーム「インフルエンザウイルス 撃退バトルゲーム」は、免疫やアレルギーといった病気の原因を、ゲームを通じて学ぶことができるもの。一つのゲームの中に6種類のミニゲームが入っており、いずれも操作方法は簡単で、子どもたちが手軽に楽しめるようになっている。

ゲームは、体内に入ってきたウイルスの情報を調べて撃退するというストーリーになっている。「マクロファージ」「T細胞」「活性化B細胞」といった固有名詞が登場し、それぞれの役割に応じた働きをゲームで表現している。


須甲教授は次のように話す。「インフルエンザをはじめ、様々な病気やアレルギーなどへの対処は患者の自己管理が重要。しかし、子どもの場合、薬を飲むのを嫌がったり、治療を拒むケースもあります。そこで、積極的に治療を続けられるように、"ご褒美"が必要となるのです」

須甲教授によると、この"ご褒美"というのは心理学的なもので、治療を続けるモチベーションになるものだそうだ。例えば、部活のトレーニングや受験勉強など、出口の見えない苦難というのは子ども達にとってものすごく辛い。しかし、「頑張ればこんなにいいことがある」「これを今やることはこういう意味があり、続けていればこんなに成長できる」と具体的に提示してあげることで、子どもたちは「よし、頑張ろう」と走り続けることができるのだ。

病気の治療の場合、最終的なゴールは完治することだ。そのために薬を飲むなどの行動は、いわば、ポイントを貯めていくゲームなのだ。そうした発想を持てれば、治療が継続できるようになると須甲教授は話す。

今後、須甲教授は「遊んで学べる すこう先生の免疫・アレルギー学習ゲーム」のシリーズとして、「治療を組み合わせたゲーム」や、「アレルギー、癌に関してのゲーム」も順次公開していくという。病気になる原因や体内の反応などを気軽に学べるツールを提供することで、病気と闘う患者にエールを送り、免疫やアレルギーについての啓蒙活動を積極的に行っていきたいとしている。

すこうせんせいの免疫・アレルギー学習ゲーム http://k.nextframe.jp/geidai/


(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)

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【参照】
すこうせんせいの免疫・アレルギー学習ゲーム
財団法人アレルギー協会
アレルギー啓発サイト