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【水内猛&リアド慈英蘭 5つの質問】今月のお題 フィンケ監督

【水内猛&リアド慈英蘭 5つの質問】今月のお題 フィンケ監督

インタビュー・文●編集部
写真●足立雅史、吉田孝充

Q1フィンケ監督の知識や経験は「本物」ですか?

水内「大ベテランだし、監督としての知識や経験はもちろん十分。ただ、細部につい
ては実際に接している選手にしか分からないので何とも言えませんね。でも、現状はともかくとして、開幕当初からフィンケ監督の経験や知識が高く評価されていたことは事実だと思う」

慈英蘭「一昨シーズン、昨シーズンと違って今年は選手からの不満の声がそれほど報道されていない気がします」

水内「そうだね。だけどそれは(イビチャ)オシムさんの例があったからかもしれない。彼が千葉の監督に就いた当時、実は選手たちからの強い反発があったんだよ。それでも、オシムさんは若い選手を中心にチームをつくり上げて結果を残した。例えば、前例がない状態でオシムさんがレッズに来ても、選手たちは彼を快く受け入れなかったと思うよ」

慈英蘭「ということは、若い選手を起用するフィンケ監督とオシムさんの指導方針は似ているんですね」

水内「いやいや、むしろ真逆だね。オシムさんは監督として、選手との一定の距離を保っていた。でも、フィンケ監督は選手と同じ立場で、同じ目線で話そうとすることがあるよね」

慈英蘭「『英語を勉強しなさい』って選手にアドバイスをしたこともありましたね」

水内「フィンケ監督は間接的だけど、若い選手たちに何かを伝えようとしているなって印象を受ける。確かに、1年目で成績不振だったら選手から不満が出てくるのは当然。でも、今年は去年や一昨年ほどじゃない。ということは、監督と選手の間にある程度の信頼関係があるんだと思うよ」

慈英蘭「監督と選手がお互いに認め合っているということなんでしょうね。黒星が続いていますけど、奮起に期待しましょう!」

Q2試合の采配、選手交代についてお二人はどう感じていますか?

水内「チームの軸となる選手を動かしたくないっていうのは見受けられるよね。闘莉王、(鈴木)啓太、それと阿部。開幕前に何人かは固定でやるって言ってたけど、その言葉をしっかり守っている。ただ、高原を使わないでエジミウソンを起用するとか、そういうのは監督の好みだから、そこはおれたちみたいな外野がどうこう言える問題じゃない。でも監督は若い選手を使うって
言いながら、中軸の選手は外さない。監督の考えについては、選手たちにも十分に理解しているはずだよ」

慈英蘭「わたしは試合前にほとんどの選手が同じことを話すことが少し気になります。それって、監督の戦術が浸透しているってことですか?」

水内「そうだね。目指してる方向が同じであれば、みんな同じことを言うはず。監督が何を考えてるか分からないってなったら、クラブ側から開口禁止令が出ても、不満の声は上がるでしょ。でも、今シーズンに限ってはあまりそういう声が出てこない。選手たちはフィンケ監督の采配に納得しているんだろうね」

Q3一体感をつくり上げる能力は監督に備わっているのですか?

水内「試合前のミーティングにおいて、〝盛り上げ役〞としての監督の存在はすごく重要。あとは通訳の存在だね。監督が怒れば、通訳も怒りを表さないといけない。そこは監督の感情をいかに選手に伝えるかってことだからね。例えば監督が『おまえたちは今日は勝つんだ!』って言ってるときに、通訳が『今日は勝とうな』って落ち着いたテンションで話したら、ガッカリでしょ(笑)。だから、そういう意味では通訳次第なんだけど、モラス(雅輝)さんはすごく上手だよね」

慈英蘭「言葉が通じないからこそ、通訳の話し方が大切になりますよね」

Q4フィンケ率いる新体制にサポーターは満足している?

水内「もし満足度を100とすると、今は50くらいだろうね。だって、勝ってないんだから(笑)。サッカーが変わったことには満足しているとは思うけど、もっと勝利の瞬間を見たいはずだから」

慈英蘭「やっぱり優勝争いとか、ドキドキ感がないとどうしても盛り上がりに欠けるんですかね」

水内「そりゃそうだよ。でも、せっかく優勝を狙えるチームになってきたのに監督から『13年かかって優勝1回のチームが次に優勝するまでには時間がかかる』って言われると、ちょっと待ってくれよって思う選手やサポーターもいるだろうね」

慈英蘭「モチベーションが下がってしまうのですか?」

水内「そう。そういった意味を含めて、フィンケ体制に対するサポーターの満足度は〝半分〞ってとこじゃないかな」

慈英蘭「試合後のブーイングは、去年に比べて少ない気がします」

水内「そうだね。ただ、シーズンはこれから終盤ってとこだから。こればっかりはシーズン終了後の反応を見てみないと分からない。終盤戦に期待しましょう」

Q5フィンケサッカーの「質」を現段階でどう評価しますか?

水内「最初のころは中盤から相手にプレッシャーをかけてボールを奪っていたけど、最近はそれができてないんだよね。もちろん一人ひとりの守備は頑張っているんだけど、囲んだときにあともう一人誰かが寄せにくることができない。運動量が落ちてるんだよ。ただ(山田)直輝、闘莉王がいるといないでは、チームの戦術に雲泥の差が出ることは確かだね」

慈英蘭「二人がレッズの勝利に欠かせないキーマンっていうことですね」

水内「そうそう。直輝はリンクマンとまでは言わないけど、彼がいなくなるとボールに絡んで走ろうとする選手が少なくなる。闘莉王が欠場してからは勝利から遠ざかってるしね」

慈英蘭「フィンケ監督が思い浮かべるサッカーに必要不可欠な存在ってことですね」

水内「そうだね。やっぱり監督が目標にするコンビネーション・サッカーには、ゲームをつくる選手たちが必要。あとは(田中)達也みたいな裏に抜けていく選手かな。原口(元気)のドリブルも魅力的だけど」

慈英蘭「現時点では、監督が目指しているサッカーはまだまだ発展途上といった感じでしょうか」

水内「まあ、サッカーに〝完成〞なんてないからね。ただ、監督に『目指すサッカーに近づいていますか?』って聞くと、『それは今言うことじゃない』という答えが返ってくる。反対に、良いゲームをすれば、『理想に近いサッカーだった』っていうコメントが出てくるかもしれない。慈英蘭はどう思ってるの?」

慈英蘭「確かに負けているけれど、今年のサッカーは見ていてとにかく面白いです。しかも分かりやすいですよね。去年に比べてプラスの部分も多いし、全体を見たら上がってるのかなって思います。でもとにかく、結果が欲しいですね!」


水内 猛 Takeshi MIZUUCHI
1972年11月19日生まれ。神奈川県出身。旭高→三菱(90〜92年)・浦和(93〜95年)→ブランメル仙台(96、97年)。旭高3年時に高校選手権ベスト8。浦和ではリーグ戦48試合に出場し10得点を挙げた。現在はスポーツキャスターとして活躍。趣味はゴルフ、お酒、ランニング。オフィシャルブログ『水内猛のオフサイドぎりぎり』http://ameblo.jp/takeshi-mizuuchi/。

リアド慈英蘭 Geylan RIAD
1984年3月24日生まれ。東京都出身。エジプト人の父(現在は日本国籍取得)と日本人の母の間に生まれる。小学校から川越在住。高校卒業後にマレーシアで暮らし、イースタン・ミシガン大に進学。早稲田大に編入後、2007年に卒業した。趣味は映画鑑賞、鍾乳洞巡り、旅行。FM YOKOHAMA『World Wandering』(金曜日22:30〜23:00)ではDJとして活躍中。

テレ玉『REDS TV GGR』
金曜日22:00〜22:30(再放送は土曜日7:30〜8:00)試合のダイジェストや選手のインタビューなどが満載のレッズサポーター必見番組。司会は水内猛、アシスタントはリアド慈英蘭
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