様々な憶測に耐えてきたユヴェントスDFファビオ・カンナヴァーロが、ついに沈黙を破った。14日のワールドカップ予選・キプロス戦に向け、イタリア代表に合流した同選手は、「バカな人たちに振り回された。よく分かっていないのなら、繰り返そう。バカなヤツらだ」と、率直に自らの気持ちを述べている。

ハチに刺されたために、抗アレルギー剤を使用したことで、ドーピング検査にて陽性反応が見つかったカンナヴァーロは、ニュースが報じられたときの悔しさを、怒りを込めて明確に話している。

「僕の意識はハッキリとしている。ハチに刺されたのに、メディアではまるでドーピングをやっているかのように報じられた。夢かと思ったよ。いくつかの新聞とテレビはやり過ぎた。こういった話で、メディアに不当に扱われるのは、これで2度目だよ」

カンナヴァーロが言っているのは、2005年に明らかになった、1999年のUEFAカップ決勝・マルセイユ戦前の出来事だ。パルマに所属していた同選手が注射を打っている映像が出回ったのである。

「あのときは、映像を撮らせた僕がヘマをやった。禁止薬物などでは決してなかったんだけどね。今回はユーヴェのヘマがあった。ただ、すべてが行き過ぎていたと思う。今日からは、こういう疑惑につきまとわれないことを願っているよ。僕のキャリアは模範的だったし、規則に則ったものだった」

一方、カンナヴァーロはドーピング問題以外に、イタリア代表入りが噂される選手たちについても言及している。ローマのクラウディオ・ラニエリ監督がFWフランチェスコ・トッティの代表復帰について言及したことに対し、カンナヴァーロは次のようにコメントした。

「ドアは全員に開かれている。代表というのは全員に対して開かれているものだと思うんだ。ここに来たいと望むのなら、誰かに許可を求める必要はない。ただ、監督に身を捧げなければいけないだけだ」

また、カンナヴァーロはミランDFアレッサンドロ・ネスタやユヴェントスFWアマウリ、サンプドリアFWアントニオ・カッサーノらに関して、このようにも語った。

「今のネスタに驚いてはいない。彼はとても素晴らしい選手なんだ。今のレベルに彼が戻ったことを、僕も喜んでいる」

「アマウリ? 彼がどんなシーズンを過ごすか、そして監督がどう考えているか次第だよ。以前、彼は落ち着くべきだと言ったけど、それはこのグループがすでに(ユヴェントスMFマウロ・)カモラネージを受け入れているからであり、アマウリについても受け入れるはずだからさ」

「予選ではまったく呼ばなかったのに、(ロベルト・)ドナドーニ前代表監督がカッサーノをEUROに招集したことを覚えているかい? (マルチェッロ・)リッピ監督がカッサーノにも同じことをしたら? 大歓迎さ」