――作品全体は生活全部がオートメーション化されたような世界ですよね。そういった未来が実際に来るとしたらどう思いますか?

上戸:来ないで欲しいと思います。便利であるほど、人間の心のつながりが薄れてしまいそうだし、自分で考えて健康を維持したり、歩くこともなくなるのかなーと思うと、人間である意味がなくなっちゃいそう…。前半のシーンは複雑な思いでしたね。

――アトム以外にお気に入りのキャラクターは出来ましたか?

上戸:オリンが好きです。私が声入れした時はオリンの声は最初入ってなくて、何もない状態で録音したんですけど、山寺宏一さんの声が入った瞬間にますます魅力的なキャラクターになって。山ちゃんも、オリンの声で「彩ちゃ〜ん」って呼んでくれてすごく嬉しかったです。

――日本のアニメである「鉄腕アトム」とこの「ATOM」、何か違いを感じたでしょうか?

上戸:もちろん時代が違うっていうのもあるんですけど、使っている色も全然幅広いし、スケールも大きいし、細かい表情が沢山のカットで使われていますね。お父さんと、トビーとの心の距離を描いた箇所はすごく時間をかけて作ってあるのでドラマを感じることもできますし。

――見た目も少しシャープになっていますね。

上戸:そうですね、原作ファンの方は違和感を感じるかもしれないですけど、日本のアトムだとアメリカに行ったときに、赤ちゃんに見えちゃうんですって。3歳くらいの子どもに見えてしまうから、身長も背丈もある大人っぽく仕上げているようです。

――今後、自分がアフレコを挑戦してみたいアニメのキャラクターはいますか?

上戸:うーん。「あずみ」が漫画のままアニメになった時は声をやりたいなって思います。他の人にとられたくないなって思いがあります(笑)。

――全部ロボットになってしまうのは寂しいとおっしゃっていましたが、上戸さんがもし自分が望んだロボットを博士に作ってもらえるとしたら、どんなものが欲しいですか?

上戸:うーん、なんだろうなぁ。アトムを作ってもらいたい!

――お友達になれるような?

上戸:そうですね、最近はお友達作りさえできない人が沢山いるじゃないですか、世の中には。私もそういうタイプなので、お友達が全員用意されたロボットだったら悲しいけど、アトムというヒーローがいたらすごく心強いな。

「ATOM」ストーリー

ロボットが人間と共存する夢の空中都市メトロシティ。そこで何不自由なく幸せに暮らしていた少年トビーは、不慮の事故で命を落としてしまう。最愛の息子を亡くしたテンマ博士は、仲間であるお茶の水博士が開発した新型エネルギー、“ブルー・コア”を使用し、自らの手で息子を最新型ロボットとして甦らせる。しかし、生身の人間とは違っていた。姿は同じだが、愛する息子ではなかった。博士に疎まれ拒絶されたトビーは、父の元を去り、生まれて初めて地上へとやってきた。そこはまさにスラム。だが、温かい気持ちを持った旧型ロボットやそこに住むたくましい人間たちとふれあい、トビーは“アトム”として生まれ変わり、新たな道を歩み始める。

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