小池徹平、マイコ(撮影:野原誠治)
 1人のニートが社会に飛び出し“ブラック会社”(=問題企業)に就職、追い詰められた環境の中で成長していく感動の実話「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」の完成披露試写会が14日、東京・豊洲で行われ、主演の小池徹平、マイコ、田中圭、品川佑、中村靖日、千葉雅子、田辺誠一、佐藤祐市監督が登壇した。

 本作は、2ちゃんねるに書き込まれ、100万人以上が閲覧した、“マ男”と名乗るプログラマーが体験したエピソードが基になっており、世界的不況の中、誰もが共感できる「働くことの意味」を問うワーキング・エンタテインメント。小池はニートからサラリーマンに転身し、“限界フラフラ”になる様子を見事に熱演した。

 完成した作品を観て小池は「泣けて笑えて、今までに無い作品。演じていてすごく楽しかったです」と満面の笑顔。共演のマイコも「楽しくて終わるのが寂しかった。皆様もこの映画に励まされて欲しい」と満足げな様子。一見好青年に見せかけて、中身はずる賢い木村を演じた田中は「木村という役を演じて、僕自身にもあった“出世欲”に気付かされました。今だってもうちょっとセンターに行きたいな」とおどけてみせ、会場を沸かせた。

 責任感ゼロ、やる気ゼロのリーダーを演じた品川は「この前飲み屋で徹平君と偶然会って“佐藤監督は巨匠になりそうだから仲良くしよう”と取り決めました。でもオーラは無いんですよね」と相変わらずの毒舌ぶり。小池演じるマ男が頼る、社内唯一の人格者藤田を演じた田辺は「ちゃんとした格好で来てくださいって言われて、紺のスーツで来ちゃったんですけど…。みんなブラックで格好良くて、申し訳無いので徹平君の後ろに隠れます」と劇中さながらの柔らかい表情。

 「何日も徹夜が続く」というブラック会社の定義に対して、実際の撮影も後半にしたがってハードだったという小池が「確かに、最後の方目がとろ〜んとしてきていた方が。誰とは言わないけど、品川さんとか…」と暴露。また、「上司の命令は絶対」という定義にちなんで、「芸人の世界の掟は?」と司会者から質問が飛ぶと「みんな撮影中の話なのに、俺だけ芸人の話っておかしいでしょ! 絶対ワイドショーとかでも使われないでしょ。バーカ!」と大迫力ですごみ、小池も思わず苦笑いする一幕があるなど、劇中さながらの雰囲気でイベントは無事成功した。

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ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない - 作品情報

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