不動産価格がついに下げ止まった――。巷では今、にわかにこんな観測が飛び交っている。サブプライム問題の発生以降、下落の一途を辿って来た不動産市場に、2年ぶりに“潮目”が到来しているというのだ。果たして、それは本当か? 専門家への取材を通じて、「不動産底打ち」の真意に迫った。(プレスラボ 梅田カズヒコ)

“ミニバブル”と呼ばれて最も地価が高騰した表参道・青山近辺では、新しいビルの建設ラッシュが続いた。(2008年撮影)(東京都港区北青山/Photo by cytech, Some rights reserved.)
日本の不動産価格は、長らく下落し続けて来た。“ミニバブル”と呼ばれた2007年には東京都心部、特に港区では27.2%もの上昇を見せた(最高上昇地点の南青山では+45.5%)。
だが、07後半に発生した米国のサブプライムローン問題や、続く08年後半のリーマンショックに端を発する金融危機をきっかけに、地価は反転。最も上昇していた港区の地価は、逆に30%〜40%も下落してしまった。
未曾有の不況を物語るように、不動産会社の倒産や上場廃止も相次いだ。今年に入ってからも、東証1部上場企業のクリード(千代田区)、日本綜合地所(港区)、パシフィックホールディングス(千代田区)、ジョイント・コーポレーション(目黒区)など、大手企業が続々と倒産している。
今回の地価の大変動には、01年から始まったREIT(上場不動産投資信託)への投資マネーの流入も、大きく関係している。投資マネーの流入により、不動産が需要を上回る高値で買われた結果、不況後の資金離れを引き鉄に、必要以上に大きく下落したのだ。
今や、投機資金に左右され易い不動産市場の先行きを予測するのは、以前より難しくなった。
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