神楽坂恵
 2004年にグラビアアイドルとしてデビュー後、数々の写真集を発表。そのどれもが、好セールスを記録し、ふんわりとした清楚なルックスと、バスト105cmという抜群のスタイルで映画やドラマに活躍の場を広げた女優・神楽坂恵。今回、神楽坂が挑戦したのは東大出身、30歳にして童貞の大学講師・金井が想いを寄せるヒロイン・萌だ。本作を「すごく切ないお話」と語る彼女が作品から得たこと、彼女ならではのコンプレックスについて聞いた。

――初めて見た人はちょっと驚いてしまうようなタイトルの映画ですが、脚本を読んだ時の率直の感想を教えてください。

神楽坂恵(以下、神楽坂):私も最初は驚きました(笑)。まず、原作を読んで、私小説なので男性目線で書かれているから「ああ、なんでこんなに萌は相手を振り回すんだろう」って思ったんですけど、実際に台本を読むと萌の気持ちが分かるんです。実際に撮影が始まってから監督や脚本家の方とお話ししましたが、男の人と女の人はお互い考えが違うから、面白いんだと。

――確かに、実際に作品を拝見すると、すごく切ないお話ですよね。女性にも見て欲しい内容でした。

神楽坂:そうそう! 懐かしいというか、女の子もちゃんと共感できる部分があると思うし。

――監督からはどのような演技指導をうけましたか?

神楽坂:萌の思い切りの良い所は自分と近いので、この人に完全になりきろうと思って。監督からはとにかく2人の息をぴったり合わせてほしいと要望は受けました。

――山本浩司さんとすごく距離の近い演技が多く、緊張しましたか?

神楽坂:現場で初めてお会いした時はやっぱり距離感のある会話を(笑)。当たり障りの無い話ばかりしていましたが、徐々に打ち解けて楽しかったです。

――一番苦労したシーンはどこですか?

神楽坂:一番最初に、「金井先輩!」って声をかけるシーンは、変に緊張しました。ぎこちない笑顔になっちゃって全然ダメだったり。こうやってヒロインとして映画に出させていただくのが始めてで、今までは妙にうまくやらないといけないって緊張しすぎていた面もあるけど、今回は萌になって自然演じようと意識しましたね。

――では割と、リラックスして演技ができた現場だった?

神楽坂:最後のシーンだけは、監督に「もっと感情こめられるはずでしょ!」って注意されて。「出せるわよ!」って負けん気で(笑)。