美しい女性がステージにずらりと並ぶミス・コンテスト。華やかなイメージがあり、多くの人々が憧れる反面、「女性を商品化している」「外面の美しさを重視しすぎている」などの批判もしばしば飛び出します。

それでも、世界各国の美女が集う「ミス・ユニバース」や「ミス・ワールド」などは、各国の美的センスの違いを垣間見ることができ、興味深い一面があるのも確か。美人にもお国柄が色濃く反映されています。

しかし、サウジアラビアの“美人の基準”には、他国とは一線を画したスタンダードがあるようです。ほかの国では瞳の色や、口の大きさ、体型など、いろいろな“美人の基準”が存在していますが、同国の場合はそういった見た目的なモノはあまり重要ではありません。いわゆる美人コンテストでも、「究極の内面重視」の方針が採られています。

それもそのはず、同国の女性は公の場では頭からつま先まで、肌のほぼすべてを黒い民族衣装で覆わねばならず、親戚以外の男性とは話をすることも許されていません。そのため、同国でミス・コンテストが開催されたとしても、その容姿を人目に晒すことはもちろん御法度。水着審査などはもってのほかです。

先日サウジアラビアで開催された「ミス道徳ビューティ」なるコンテストでは、彼女たちの性格、知的度、家族や社会に対する貢献度などが審査基準として定められていました。そして300人近い参加者の中から、晴れて優勝したアヤ・アリー・アルミューラさん(18歳)は、それらの基準を数か月に渡りテストされた結果選ばれたのだそう。

将来、医者になるのが夢だというアヤ・アリーさんを優勝者に選んだ同コンテストの企画団体は、

「今回のコンテストでの真の勝者は、彼女を生み出した同国の文化にある」

として、彼女とイスラム文化を大変に誇りに感じているとしています。女性に対する制限がイスラム文化圏でも特に強く、人権面で批判されることも多いサウジアラビアですが、「内面の美」という事柄を重視する同国のコンテストは、従来のミス・コンテストとは違った視点で注目を集めそうです。