米国の金融危機に端を発した100年に一度の大不況が続いているが、投資銀行のゴールドマンサックスなどで、業績回復で給与を金融危機以前の水準に戻す動きが出始めている。そうした中、大リストラを実施した直後の東京の金融業界でも、景気と業績回復を見込み、7割の会社がボーナスを支給することが明らかになった。人材紹介のロバート・ウォルターズ・ジャパンの「東京金融業界雇用調査」で分かった。

同調査によると、回答者の59%が「景気回復の兆しはまだ見られない」と答えたが、その不況の最中ではあるものの「2009年金融業界ではボーナスを支給する」との回答は多く69%に上っている。
多くの会社で未だ景気回復の兆候が見られないとしているが、業種別では、銀行(77%)、不動産(53%)で、 “回復の兆しがある”とする前向きな意見がみられた。

人材採用については、37%が「人材の必要性と採用ニーズはあるものの、採用凍結や人員制限により制約されている」のが現状と答えている。
一方で、現在の人材市場については、52%が優秀な人材を獲得しやすくなっていると答えており、特に銀行、保険、不動産でこの傾向が強い。
また、今後の人員削減については、全業種を通して大多数82%が「必要無い」と回答している。

同社では、今後の金融業界の雇用動向について、「現在、多くの金融機関で、人員削減や採用停止をしている状態がありますが、追加人員に対する累積した需要をこの調査結果が暗示しています。また、金融業界によって行われた人員削減はかなり大幅な削減であったため、控え目な景気上昇であっても雇用ニーズの回復に繋がると考えられます。また、特定分野のニーズによる影響もあります。例えば国際財務報告基準(IFRS)への移行に伴い、今年末、財務報告関連分野において需要が増加すると予想されます」とコメントしている。

調査は、 金融企業の採用担当者(東京都内)にオンラインと電話で行い、有効回答数は208件だった。業種別の概要は次の通り。

■銀行
77%が景気回復に向かっていると回答、33%は年内に人材採用すると回答
■保険
銀行と同様に35%が年内に人材採用すると回答、優秀な人材を獲得しやすくなったとの回答は70%
■投資銀行・証券会社
年内に人材を採用するとの回答が42%と他業種に比べて高いが、景気回復に向かっていると応えたのは32%に留まる



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