インタビュー：木村カエラ「一生懸命に素直な言葉で伝えてみよう」

――8曲目の「Another world」の歌詞とはちょっと違うかもしれませんが、世界がこうなったらいいのになとか考えることはありますか？

木村：ありますよ。今って、みんなと同じ服を着ていたり物を買ったり、みんなと同じ価値観でいることで安心感や一体感を感じている人や、みんなと一緒であることで他人と繋がっているような感覚になってしまっている人が多い気がしていて。最近、殺人事件や、毎日のように暗いニュースを目にすることが多くて、人と人との繋がりがちょっと薄れてしまっていると思うんです。この曲は「ドラゴンボール」の“精神と時の部屋”をイメージして書いたんですけど、砂時計の1粒1粒の砂が1人1人の希望や願いと重なり合って、その1粒1粒の砂によって時間が流れているという。

――前作の「+1」を最初に聴いた時、すごく元気の出るアルバムだなと感じたのですが、自分の音楽を聴いてくれた人がハッピーな気持ちになってもらいたいというのは、デビューから5年間変わらずにカエラさんが音楽活動を続けられている根源なのかなと。

木村：そうですね。最近よく周りの人から「5周年」と言われるので、少しずつ意識してきてはいるんですけど（笑）、こうして5年も続けられたのは、本当にファンのみんなやスタッフの人達に支えられてきたおかげだと心の底から思っているので、私にできる最高の恩返しは、少しでもこの感謝の気持ちを歌で伝えていくことだと思ってますね。

――そんな5年間も9曲目の「season」の積み重ねだったりもしますが、カエラさんの好きな季節はいつですか？

木村：秋が好きですね。その次に春で、その次に夏が好きです。暑いのは大丈夫なんですけど、寒いのは苦手なんですよね。

――11曲目の「Jeepney」というタイトルは、自動車のですか？

木村：そうです。フィリピンに旅行した時に「Jeepney」という大型バスに乗ったんですよ。エンジンがガタガタ音を立てていたり、路面もデコボコしていたり、揺られている雰囲気が音にも出ているんじゃないかと思います。

――そう言えば去年、免許を取られたとか。

木村：そうなんですよ。よくミュージシャンの人とかが、「煮詰まったら、息抜きにちょっと車でドライブする」とか言うじゃないですか。前からやってみたいと思っていたんですけど、まだ行けてないんですよね。海とかに行って、歌詞を考えてみたいんですよねー。

――「HOCUS POCUS」の答えは、アルバムの最後がこの曲で終わっていることによって未来への希望を感じさせてくれるのですが、カエラさんにとっての「Super girl」というか、憧れの女性はいますか？

木村：そうですね、さっきの話に繋がりますね。憧れの女性は特にいないんですけど、NO DOUBTのGwen Stefaniとか、TWIGGYとか、芯のある女性が好きですし、自分もそうありたいと思いますね。

――アーティスト写真ではヒゲが生えていますが、ジャケット写真も含め、どのようにして決まったんですか？

木村：これはネコの口ひげのつもりなんですけど、「マスタッシュ」って「口ひげ」という意味があるので、それと掛けて。でも、タヌキとかキツネって言われちゃうんですよね（笑）。ジャケットの方は、「HOCUS POCUS」っておまじないを唱えて、何度でも生まれ変われるというのを、頭にパフを付けて表現してみました。

――7月11日には、横浜赤レンガパーク野外特設ステージにてデビュー5周年記念ライブ「GO! 5! KAELAND」が控えていますが、どんな内容になりそうですか？

木村：「KAELAND」というだけあって、ライブ以外にも楽しめるような、ジェットコースターは無いんですけど、遊園地みたいに楽しんでもらえるような内容にしたいと思っているので、是非来て下さい！そして、お金をたくさん持ってきて下さい…変な意味ではなくて（笑）。今回は気合いを入れてTシャツとかタオルの他にも、初めてパンフレットを作っていたり、ガチャガチャとか、この日にしか手に入らないグッズをたくさん用意しているので。当日、会場に来てから欲しくなったけど、お金が足りなくなってしまって後悔することのないようにという意味で。7月11日に横浜で会いましょう！

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