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【戸塚啓コラム】失敗を教訓にできるか否か

2009年06月22日12時13分 / 提供:livedoor スポーツ

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 試合後のミックスゾーン(取材エリア)に現われた岡崎慎司は、険しい表情を浮かべていた。視線も下がりがちになる。

「後半は自分のミスで流れを悪くしてしまった」

 59分にケーヒルに喫した同点弾は、右サイド(日本の左サイド)からのFKが起点となっていた。FKにつながる反則を冒したのは、岡崎だった。

 献身的なディフェンスだった、と言うことはできる。自らのシュートを相手GKにキャッチされた瞬間に、岡崎はすぐさま自陣へ戻っている。素早い攻守の切り替えは、岡田武史監督がしつこいくらいに徹底しているチームコンセプトのひとつだ。GKシュウォルツァーのフィードを受けたステリョフスキーを追いかけ、ハーフタラインを越えたところで必死に止めたのも、チームコンセプトを遂行したからこそだっただろう。

 惜しまれるのは、判断の甘さである。

 カウンター気味の展開ではあったものの、守備の人数は揃っていた。とにかくファウルで止めなければ決定機を作られてしまう、といった場面ではなかったのである。無理に身体を寄せて相手を倒さずに、並走しながらタッチライン際へ追い込んでいく(=攻撃を遅らせる)選択肢はあったはずだ。

 試合後の岡崎は、「ミスの怖さを味わいました」と反省の弁を述べた。後半立ち上がり早々に敵陣で短いパスをつなぎ損ねてしまい、直後に自陣でボールを失ったことを、精神的に引きずっていたのかもしれない。

 これ以上迷惑はかけられないといった責任感が、ファウルをしてでも相手を止めるプレーにつながったのではと想像できる。「そこでやっぱり、焦っちゃう弱さが自分のなかにあったので、それをなくしていかないといけない」と、本人も話している。

 シュートを決めていれば、という思いも強い。

 敵陣右サイドのFKを、中村憲剛がクイックリスタートする。左サイドの岡崎も瞬時に反応し、オフサイドラインぎりぎりでロングパスを受ける。太股でトラップして前へ持ち出し、内側へ切り返して右足でフィニッシュするまでの流れは、批判や反論を寄せつけないものだ。ただ、力強さを欠いたシュートはGKの正面を突き、そこからオーストラリアのカウンターが始まってしまったのである。

「ケンゴさんからボールを受けた場面は、もっといいシュートが打てれば良かった。先っぽというか、置く位置がでかくなってしまった。冷静さがちょっとなかったかな、と。そこでゴールを決めていれば、失点もなかったと思うし。失点する場面ではないところで、失点をしてしまった」

 いずれにせよ、岡崎がオーストラリア戦を教訓にすれば、あの敗戦も無駄でなくなる。彼自身がミスの怖さを胸に刻み、チームメイトに同様のミスをしないように働きかければ、オーストラリア戦からわずかでもチームは前進する。

 その意味で残念だったのは、後半11分のプレーだった。

 敵陣右サイド深くで得たスローインを、玉田がペナルティエリアへ投げ入れる。しかし、中村憲には合わず、グレッラにあっさりクリアされてしまった。

 スローインが相手にわたってしまうことが多いのは、ウズベキスタン戦の前に選手だけのミーティングで確認されたばかりだった。にもかかわらず、チームを引っ張るべき存在の玉田が同じミスを繰り返してしまう。これはやはり、残念と言うしかない。

戸塚啓コラム - サッカー日本代表を徹底解剖


関連ワード:
サッカー日本代表  オーストラリア  岡田武史  ウズベキスタン  中村憲剛  

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