日本のみならず、海外でも人気を呼んでいる任天堂の「Wii」。英国では、日本と同じ2006年に発売され、ライバルの「プレイステーション3」や「Xbox360」を上回るシェアを獲得しているほか、昨年1月には「エリザベス女王がウィリアム王子とともに『Wii』に夢中」と報じられるなど、国民から女王まで、広く愛されるゲーム機となっている。

しかし、「Wii」が体感要素をふんだんに持ったゲーム機であるがゆえに、発売当初から世界各地から「リモコンがすっ飛んでテレビが壊れた」「ケガをした」といった報告が相次いだのは記憶に新しいところだが、英国においてもそれは例外ではない。英国では昨年「Wii Fit」が発売されたが、この「Wii Fit」がもとになったケガや物損も相次いでおり、保険会社は「室内での運動による事故」の要因のひとつとなっていると見ているようだ。

女性顧客限定の英保険会社「Sheilas' Wheels home insurance」が、今年6月に1,000人を対象にアンケート調査を行ったところ、英国では1,300万人の女性が家で運動をしており、その数は1年間で6倍に。急激に増えた背景には、昨年のベストセラーとなった「Wii Fit」の発売と普及があるという。

保険会社の分析では、もともと英国の女性は、通う手間や会費の節約としてジムへ行くのを避ける傾向があり、事実、調査でも5人に1人は「節約のため」家で運動をすると回答している。また、ジムでは会費として出費を迫られることに加え、他人の目が気になり、落ち着いてトレーニングできないのも避けられる一因。調査でも28%の人が「運動を人に見られるのは嫌」と回答している。

そのため、家で誰の目に触れることなくエクササイズに取り組める「Wii Fit」やトレーニングマシンが人気を呼んでいるようだ。調査では日常的に「どのような運動をしているか」についても尋ねているが、「ジム」と答えた人が17%だったのに対し、「ウォーキング」は63%、「水泳」は34%、「サイクリング」は17%で、「Wii Fit」は22%との結果に。まだ英国での発売から1年余りながら、「Wii Fit」が運動手段のひとつとして多くの女性に支持されていることがわかる。

しかし、家庭内で運動する女性が増えた結果、家の中での事故も急増。昨年度は20%近くの人が、何らかの事故を起こしたことが分かった。その詳細は「カーペットや床で滑って転んだ」(18%)、「子供とぶつかった」(8%)、「窓やテレビ画面を割った」(3%)などが挙げられている。

こうした結果を受けて、保険会社の広報は、今後も家庭内での運動を楽しむ女性がますます増えていくと予測。中でも「Wii Fit」は年会費の必要もなく、運動を楽しめる素晴らしい方法の1つとした上で、数々の事故の要因となっている可能性があることから、「運動する空間に充分注意を払うように」と注意を呼び掛けている。