(写真)記者会見する井上哲士参院国対委員長=17日、国会内

 参院は17日の本会議で「核兵器廃絶に向けた取り組みの強化を求める決議」を全会一致で可決しました。

 16日の衆院本会議で可決された決議では、「わが国は、唯一の被爆国として、世界の核兵器廃絶に向けての先頭に立って行動する責務がある」としていました。参院では、その部分に「わが国は、唯一の被爆国として、これまで世界の核兵器廃絶に向けて、一九九四年以来、国連総会へ『核兵器の究極的廃絶に向けた核軍縮』決議案提出など、先頭に立って活動してきた」という文言が書き加えられました。

 日本共産党は案が示された段階で、「この部分は同意できない。全会派が一致できる決議にするべきだ」と、この文言の削除を求めましたが、受け入れられませんでした。このため「共同提案には加わらないが、決議全体の趣旨は、日本として核兵器廃絶に向けた取り組み強化を呼びかけているものなので、賛成する」という態度をとりました。

 日本共産党の井上哲士参院国対委員長は、本会議後に記者会見し、「日本政府が国連総会に出してきた『究極的廃絶決議案』は、核兵器廃絶を究極のかなたに追いやるもので、被爆者団体をはじめ、国際的にも批判があったものだ」と指摘しました。

 また、井上氏は、「究極的」という言葉が日本の決議案から外れた02年以降も、核兵器使用禁止条約の制定や交渉にむけての言及は一切なく、国連総会でマレーシアやインドなどが提出した核兵器使用禁止に向けた措置が入っている決議案に、日本政府が棄権していることを紹介。「日本政府が、唯一の被爆国として核兵器廃絶の先頭にたってきたとはおよそいえない。しかも、オバマ米大統領演説のように、世界が現実の問題として、核兵器廃絶に向かっていこうとしているときに、あえて『究極的』と書き込むことは、世界の流れにも合わない。せっかく衆院で全会派共同提案できたのに、参院で全会派が一致できないものを持ち込むやり方をとったことは残念だ」と述べました。

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