【ギョーカイ裏話】 富裕層など一部の個人投資家が日経平均の「神風反騰」で儲けた舞台裏
2009年06月14日09時00分 / 提供:MONEYzine
今年3月からの日経平均の上昇率はすでに4割に上る。一部の投資家はこの上昇相場に上手く乗れたのだという。どういった形で相場に乗ったのか? 彼らは「大型PO」でこの相場をモノにしたのである。(バックナンバーはこちら)
■巨大リバウンドに乗れたのは高齢者や富裕層?
「豚インフルに気を奪われていたら、大台1万円(日経平均)に到達していた・・・」なんて話す市場関係者もいるようだが、それだけ急ピッチの上昇で、意外感のある(儲け損ねた投資家の多い)相場だった。あるヘッジファンド関係者からは、「やはり日経平均が一番の投資対象」と、銘柄選択を投げ出すような発言も聞かれた。
株価は景気の半年先を織り込む、なんてよく言われるが、どん底の今年3月からの日経平均の上昇率はすでに4割に上る。これだけ大幅に景気が回復するだけの変化が、半年後に訪れるものなのか。首を傾げたくなるような巨大リバウンドだが、冷静に考えれば、考えた投資家ほど儲け損ねる嫌な相場でもあった。
ただ、そんな相場で復活の狼煙を上げているのが意外にも「個人投資家」だ。語弊があるかもわからないが、個人投資家の中でも、「受身型」の投資家がオイシイ思いをしたようである。
「受身型」というのは、売り買いの判断を他人に委ねがちな、対面型の証券会社の顧客である。どういった属性の投資家が多いかといえば、高齢者や富裕層である。インターネットの扱いが苦手で、リアルタイムの株価情報や板状況なども見ないが、資金力は豊富。きっかけは、大手証券の新人営業マンが飛び込み営業してきて・・・というパターンが多いが、その担当者との電話でのやり取りで株の売買をしているタイプの投資家層である。
こういった投資家の一部が、この上昇相場に上手く乗れたのだという。どういった形で相場に乗ったのか? 彼らは「大型PO」でこの相場をモノにしたのである。
まず、「PO」という言葉を先に解説しておこう。IPOという言葉はご存知かと思われるが、IPOはInitial Public Offering の略で、いわゆる株式の新規公開を意味する。直訳すると、「最初の」「公開」「提供」。この、「I(Initial=最初の)」を除いたPOというのは、「公募増資」を意味する。
つまり、すでに上場している企業が、新株の発行(公募)や既存株主の持ち株売却(売出)を行うことで、流れとしてはIPOとほぼ同じ。ブックビルディングで需要を集め、応募した投資家に配分されることになる。
ただ、POの厄介な点は、IPOのように派手な上昇(公募価格を大幅に上回る初値が付く)が見込める「飛び道具」ではないこと。すでに上場しており、市場で売買されている銘柄を、価格決定日の終値の3%〜5%引きといった価格で購入する地味な商品なのである。
弱点は、価格決定日から株券受渡し日まで1週間程度の期間を要するため、その間にマーケットで値下がりしても「売れない」こと。口を開けて含み損が膨らむ様を見ていなければならない。
昨年のような市場が右肩下がりの状態では、この株券受渡し日までのタイムラグでほぼ含み損を抱える形となってきた。そのため、POに対する投資家の関心は急激に低下し、POを延期する企業や中止する企業が相次いだのだ。
■売れ残り商品の代名詞となりつつあったPOが大活躍
しかし、風向きは変わった。 ある大手証券セールスマンは、「この悪い流れを、昨年末の三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)のPOが止めてくれた」という。(次ページへ続く)
真行寺[著]
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■巨大リバウンドに乗れたのは高齢者や富裕層?
「豚インフルに気を奪われていたら、大台1万円(日経平均)に到達していた・・・」なんて話す市場関係者もいるようだが、それだけ急ピッチの上昇で、意外感のある(儲け損ねた投資家の多い)相場だった。あるヘッジファンド関係者からは、「やはり日経平均が一番の投資対象」と、銘柄選択を投げ出すような発言も聞かれた。
株価は景気の半年先を織り込む、なんてよく言われるが、どん底の今年3月からの日経平均の上昇率はすでに4割に上る。これだけ大幅に景気が回復するだけの変化が、半年後に訪れるものなのか。首を傾げたくなるような巨大リバウンドだが、冷静に考えれば、考えた投資家ほど儲け損ねる嫌な相場でもあった。
ただ、そんな相場で復活の狼煙を上げているのが意外にも「個人投資家」だ。語弊があるかもわからないが、個人投資家の中でも、「受身型」の投資家がオイシイ思いをしたようである。
「受身型」というのは、売り買いの判断を他人に委ねがちな、対面型の証券会社の顧客である。どういった属性の投資家が多いかといえば、高齢者や富裕層である。インターネットの扱いが苦手で、リアルタイムの株価情報や板状況なども見ないが、資金力は豊富。きっかけは、大手証券の新人営業マンが飛び込み営業してきて・・・というパターンが多いが、その担当者との電話でのやり取りで株の売買をしているタイプの投資家層である。
こういった投資家の一部が、この上昇相場に上手く乗れたのだという。どういった形で相場に乗ったのか? 彼らは「大型PO」でこの相場をモノにしたのである。
まず、「PO」という言葉を先に解説しておこう。IPOという言葉はご存知かと思われるが、IPOはInitial Public Offering の略で、いわゆる株式の新規公開を意味する。直訳すると、「最初の」「公開」「提供」。この、「I(Initial=最初の)」を除いたPOというのは、「公募増資」を意味する。
つまり、すでに上場している企業が、新株の発行(公募)や既存株主の持ち株売却(売出)を行うことで、流れとしてはIPOとほぼ同じ。ブックビルディングで需要を集め、応募した投資家に配分されることになる。
ただ、POの厄介な点は、IPOのように派手な上昇(公募価格を大幅に上回る初値が付く)が見込める「飛び道具」ではないこと。すでに上場しており、市場で売買されている銘柄を、価格決定日の終値の3%〜5%引きといった価格で購入する地味な商品なのである。
弱点は、価格決定日から株券受渡し日まで1週間程度の期間を要するため、その間にマーケットで値下がりしても「売れない」こと。口を開けて含み損が膨らむ様を見ていなければならない。
昨年のような市場が右肩下がりの状態では、この株券受渡し日までのタイムラグでほぼ含み損を抱える形となってきた。そのため、POに対する投資家の関心は急激に低下し、POを延期する企業や中止する企業が相次いだのだ。
■売れ残り商品の代名詞となりつつあったPOが大活躍
しかし、風向きは変わった。 ある大手証券セールスマンは、「この悪い流れを、昨年末の三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)のPOが止めてくれた」という。(次ページへ続く)
真行寺[著]
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