【サムライ通信】岡崎は日本代表に幸運を運ぶラッキーボーイとなれるのか
2009年06月04日16時32分 / 提供:livedoor スポーツ
6月2日午前、日本代表はチャーター便で、ウズベキスタン、タシケントへと発った。午後、私もソウル経由であとを追った。ウズベキスタンからの第一報はキリンカップで大活躍した岡崎について書こうと思う。
「チームメイトにも監督にも、見ている人にもいいアピールが出来たかなぁとは思う……」
5月31日国立競技場で行なわれたキリンカップベルギー戦後、岡崎は照れくさそうにそう言った。
不動の2トップと思われていた田中(達)は故障のため代表への招集も見送られた。そして、大久保、興梠、香川とライバルたちもコンディション不良でチームへの合流が遅れていた。そんな状況で迎えたキリンカップで先発した岡崎は、2試合3ゴールと結果を残した。一躍“日本代表エース”として注目を集めたのは言うまでもない。「クラブよりも、代表でゴールを量産できるのはなぜか?」と岡崎に問う記者まで現れた。しかし、岡崎がJリーグで得点を決めていないわけじゃない。先発に定着した今シーズンは開幕戦から3試合連続ゴールをマークしている。初めて岡田ジャパンへ招集されたのは昨年9月末だったが、8月末の4試合5得点という好成績が監督の目を引いたのだろう。
「代表に選ばれたときは、“俺でいいのか?”という感じでしたね。北京五輪で結果が残せなかったし、まだ清水(エスパルス)でも先発という立場ではなかったから。まずは清水で先発に定着することしか考えていなかった」
代表でのアウトサイド起用には当初、「自分のポジションではない」と違和感を抱いていたが、今季、清水でもサイドでプレーする機会が増えたことで、それも無くなった。それは、豊富な運動量と球際の粘る強さ、そして裏のスペースへの飛び出し。自身の武器を活かすための工夫を積み重ねた結果でもある。
「サイドでボールを受ければキープすることも必要だし、サイドとしてやるべきプレーはある。でも、僕の特長を生かすためのやり方、アウトサイドっぽくないプレーの仕方というのがわかってきた。裏を狙って勝負するというのが自分のプレーだから、サイドでも裏へ出る形を作れるようになってきた。それがゴールに繋がっているような気がするのです。チームメイトにも『僕はサイドじゃない』ということを理解してもらえていると思う」
岡崎の裏への飛び出しが良くても、タイミングよく、パスを出してもらえなければ、ゴールはおろか、シュートすら打てない。だからこそ、多くの好パサーが揃った代表で結果が残せるのかもしれない。
キリンカップまでの約半年の間で9試合に出場し、3得点を決めている。数少ないチャンスでそこそこの結果は残せていた。しかし、4月中旬に取材した際、岡崎はきっぱりと言った。
「試合に出たと言っても、アジアカップの1次予選や親善試合。やっぱり、ワールドカップアジア最終予選とか、プレッシャーのある緊迫した試合に出てみたい。そういう中でこそ、いろんなことを学び、成長のきっかけをつかめるはずだから」
決意を秘めて挑んだキリンカップ。巡ってきたチャンスをモノにするのはそう容易いことではない。しかし、岡崎はそれをやってのけた。キリンカップ終了時点では、6月6日のウズベキスタン戦での先発出場への切符を手にしたと言っても過言ではない。彼自身も強い期待を抱いているだろう。
「チームがワールドカップへ行くために自分がここに居るので、そのためのゴールを決めたいですね。ゴールを決めないと絶対に勝てないわけだから。そのためのゴールはフォワードとして絶対にとらないといけない」
高校入学時に監督から「3年生になってもレギュラーにはなれない」と言われたが、3年のときにはキャプテンを務めるまでに成長した。
プロ入り後も、なかなか試合に出られず、サテライト(2軍)のゲームではボランチでプレーしたこともあった。それでも諦めることはもちろん、弱気になることもなかった。
「僕は這い上がる努力が好きなんです。ワールドカップは大事な目標のひとつ。とにかくチャンスに食らいついて、結果を残す。得意の這い上がりでいきたい」
1998年フランス大会予選の岡野、2006年ドイツ大会予選で言えば大黒など、チームを勢いづかせる、幸運を運ぶラッキーボーイと呼ばれる存在となれるのか? 本大会へ這い上がるためのクサビを打つことができるか? 岡崎の初挑戦が楽しみだ。
text by 寺野典子
「チームメイトにも監督にも、見ている人にもいいアピールが出来たかなぁとは思う……」
5月31日国立競技場で行なわれたキリンカップベルギー戦後、岡崎は照れくさそうにそう言った。
不動の2トップと思われていた田中(達)は故障のため代表への招集も見送られた。そして、大久保、興梠、香川とライバルたちもコンディション不良でチームへの合流が遅れていた。そんな状況で迎えたキリンカップで先発した岡崎は、2試合3ゴールと結果を残した。一躍“日本代表エース”として注目を集めたのは言うまでもない。「クラブよりも、代表でゴールを量産できるのはなぜか?」と岡崎に問う記者まで現れた。しかし、岡崎がJリーグで得点を決めていないわけじゃない。先発に定着した今シーズンは開幕戦から3試合連続ゴールをマークしている。初めて岡田ジャパンへ招集されたのは昨年9月末だったが、8月末の4試合5得点という好成績が監督の目を引いたのだろう。
「代表に選ばれたときは、“俺でいいのか?”という感じでしたね。北京五輪で結果が残せなかったし、まだ清水(エスパルス)でも先発という立場ではなかったから。まずは清水で先発に定着することしか考えていなかった」
代表でのアウトサイド起用には当初、「自分のポジションではない」と違和感を抱いていたが、今季、清水でもサイドでプレーする機会が増えたことで、それも無くなった。それは、豊富な運動量と球際の粘る強さ、そして裏のスペースへの飛び出し。自身の武器を活かすための工夫を積み重ねた結果でもある。
「サイドでボールを受ければキープすることも必要だし、サイドとしてやるべきプレーはある。でも、僕の特長を生かすためのやり方、アウトサイドっぽくないプレーの仕方というのがわかってきた。裏を狙って勝負するというのが自分のプレーだから、サイドでも裏へ出る形を作れるようになってきた。それがゴールに繋がっているような気がするのです。チームメイトにも『僕はサイドじゃない』ということを理解してもらえていると思う」
岡崎の裏への飛び出しが良くても、タイミングよく、パスを出してもらえなければ、ゴールはおろか、シュートすら打てない。だからこそ、多くの好パサーが揃った代表で結果が残せるのかもしれない。
キリンカップまでの約半年の間で9試合に出場し、3得点を決めている。数少ないチャンスでそこそこの結果は残せていた。しかし、4月中旬に取材した際、岡崎はきっぱりと言った。
「試合に出たと言っても、アジアカップの1次予選や親善試合。やっぱり、ワールドカップアジア最終予選とか、プレッシャーのある緊迫した試合に出てみたい。そういう中でこそ、いろんなことを学び、成長のきっかけをつかめるはずだから」
決意を秘めて挑んだキリンカップ。巡ってきたチャンスをモノにするのはそう容易いことではない。しかし、岡崎はそれをやってのけた。キリンカップ終了時点では、6月6日のウズベキスタン戦での先発出場への切符を手にしたと言っても過言ではない。彼自身も強い期待を抱いているだろう。
「チームがワールドカップへ行くために自分がここに居るので、そのためのゴールを決めたいですね。ゴールを決めないと絶対に勝てないわけだから。そのためのゴールはフォワードとして絶対にとらないといけない」
高校入学時に監督から「3年生になってもレギュラーにはなれない」と言われたが、3年のときにはキャプテンを務めるまでに成長した。
プロ入り後も、なかなか試合に出られず、サテライト(2軍)のゲームではボランチでプレーしたこともあった。それでも諦めることはもちろん、弱気になることもなかった。
「僕は這い上がる努力が好きなんです。ワールドカップは大事な目標のひとつ。とにかくチャンスに食らいついて、結果を残す。得意の這い上がりでいきたい」
1998年フランス大会予選の岡野、2006年ドイツ大会予選で言えば大黒など、チームを勢いづかせる、幸運を運ぶラッキーボーイと呼ばれる存在となれるのか? 本大会へ這い上がるためのクサビを打つことができるか? 岡崎の初挑戦が楽しみだ。
text by 寺野典子
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