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【戸塚啓コラム】W杯4強経験者が認めた日本の地力

2009年06月02日11時47分 / 提供:livedoor スポーツ

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【戸塚啓コラム】W杯4強経験者が認めた日本の地力
ゴールへの高い意識は、中村憲剛のプレーに象徴されていた
(photo by Kiminori SAWADA)
  キリンカップは出来過ぎだった──そんな評価は多い。2試合とも4−0の快勝という結果は、心地好さではなく居心地の悪さを運んでいるのだろう。どうにも落ち着かない、という人は少なくないはずだ。

  ベルギーは相当数の主力を欠いていた。

「リーグ戦があるために、アンデルレヒトとスタンダード・リエージュに所属する選手を合わせて9人招集できず、フランス、ドイツ、イタリアなどでプレーしている選手のなかにも、連れてこられない選手がいた」と、フランキー・ベルコーテルン監督は説明した。先発メンバーにはアヤックス、AZアルクマール、PSV、マンチェスター・ユナイテッドなどに所属する選手が並んでいたが、ベストメンバーにはほど遠かったというわけだ。

  だからといって、日本の勝利の価値が下がるわけではない。トップコンディションにほど遠く、モチベーションも決して高いとはいえない相手から、勝利を奪えなかった試合はいくつもある。状態の良くない相手ならこれぐらい大差をつけて勝つことができるのは、チームが地力をつけてきたからだろう。

  ベルコーテル監督も、勝敗は論理的なものだったと認めている。メキシコW杯で4強入りを果たした元代表MFは、「言い訳はあるけれど」と前置きをしてこう話した。

「それだけでは埋められない差があった」

  埋めきれない「差」はどこにあったのか。

  大きな要因はシュートの意識だろう。チリ戦の本田に続いて、ベルギー戦では中村憲剛がゴールへの意欲をひと際強く印象づけた。

  10分のシーンが分かりやすい。

  センターサークル内でDFのタックルをスルリと交わした中村憲は、そのままターンをしてドリブルで持ち込んでいく。右サイドから中村俊輔が、左サイドからは大久保嘉人がフォローする。正面の岡崎慎司は、最終ラインの背後へ斜めに飛び出す。三つの選択肢を持ちながら、中村憲は25メートルの距離からのミドルシュートを選んだ。23分にチームの2点目を決めた彼は、67分に退くまで6本のシュートを放っている。

  中長距離から精度の高いシュートを打たれると、相手DFラインは前へ出てくる。ノープレッシャーで打たれることを嫌うからだ。そうなると、攻撃側はDFラインの背後を狙いやすくなる。シュートという選択肢を相手に意識させることで、日本が得意とする細かなパスワークが引き立つ効果もある。

  チリ同様にベルギーも〈ベタ引き〉ではなかったため、日本からすれば攻めやすいところはあっただろう。とはいえ、ゴール前を固めてくる相手にも、ミドルシュートはもちろん有効だ。最終予選へ向けて攻撃のイメージを高めることができた意味で、キリンカップはやはり有意義だったということができる。

戸塚啓コラム - サッカー日本代表を徹底解剖
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岡田ジャパン  戸塚啓  ベルギー  チリ  大久保嘉人  

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