〜高度成長からバブルを駆け抜け、さらなる未来へ〜
1980年〜90年台にかけての日本経済のバブルが膨れ上がって破裂前後の頃の、筆者のドロドロの商社マン生活の実体験をベースに、小説化しました。 今も昔も変わらない営業マンの経験する予想を超えた苦楽物語を、特に若手営業マンに対して捧げる応援メッセージとして書きました。


第一章 田舎学生から激動の社会人生活へ


幼稚園児以下の議事録とレッテルを貼られたことも
ショックだが、宮田がそれ以上にショックだったのは、
お客様である日本非鉄金属に大日本商事がとても評価
されていることだけはわかったが、肝心の大日本商事
の役割自体が飲み込めない点であった。

いったい全体、このビジネスを大日本商事が、あるいは
担当者である関がどう取りまとめて、どの様にビジネス
として成立させているのか、大日本商事を中心にいったい
何が起こっているのか何もかもがわからない自分が
情けなかった。


「宮田。次、現場にいくぞ!」


関が、現場視察に行くというので、巨大な建屋に
事務所から車で移動した。

工場の中にはいくつもの大型の建屋があり、その中に、
世界各国から輸入したアルミ地金をインゴットから
スラブ状にし、それを溶解炉で溶解させ、熱間、冷間圧延
工程を施し、精製してコイル状にする一環工程での大型
設備が各工程毎に納められている。



< ハー。でっかいなー。ようこんなでかいものを人間が
  作りよったな! >



入り口には、巨大なシャッターがあり、そこから中を
のぞくと、天井には長さ何十メートルもある巨大な
オーバーヘッドクレーンとよばれる特殊なクレーンが
うなり声をあげて走り回っており、その下を既存の圧延機
の長いラインがずっと建屋の奥まで続いている。

圧延機が高速で回転するためにその回転部分が加熱しない
ように冷却するためのクーラントオイルが噴霧されている
ため、遥か遠くの奥のほうはぼんやりとかすんでいて

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