テレビ番組「アッコにおまかせ!」4月26日の放送では「ご意見番」和田アキ子が草なぎの全裸逮捕事件についてどうコメントするか期待された。進行役のアナウンサーが「草なぎくん事件」を説明する際には、同事件へのビートたけしのコメントを紹介したのだが、和田アキ子とビートたけしの意見は真っ向から衝突したのだった。
今回の【どっちが勝ち組でショー】は「草なぎくん事件」に関してのこの二人の対決を見てみよう。

4月23日に一斉に報道された草なぎ剛の逮捕事件については状況を見守る形で、多くの芸能人はなんら口にしなかった。
そんな中で25日の「SmaSTATION!!」(テレビ朝日)でSMAPメンバーの香取慎吾が「草なぎは深く反省している」と謝罪した。周囲が静観を決め込む中、もっともコメントしづらいメンバーとして謝罪を申し出たことには彼らの絆の強さを感じた。

事件から3日後に放送となる「アッコにおまかせ!」ではいつも本音でコメントする和田アキ子が今回の件についてどう発言するかが視聴者からも注目されていたのだ。
その26日の放送では、この件を安東弘樹アナが説明する段階で、前日報道されたビートたけしの発言に触れた。

前日25日放送の「ニュースキャスター」(TBS)の中でビートたけしが草なぎ剛が出演するCMやテレビ番組が、相次いで出演取り止めや放送自粛することに対して
「『男の子は、やんちゃなんだから』と許してくれる粋なスポンサーが欲しいね。」
と発言したのだ。

これを聞いた和田アキ子は
「なんで、そんなこと言うのかな」
「それとこれとは関係ないやん、罪は罪なんだから自粛は当然のことでしょ」
とたけし発言に不快感を露にした。

さらに
「悪いことしたのは事実だし、みんなに迷惑かけているんだから、なんで擁護するのか分からない」
と、やくみつるや、石原都知事などが「酒を飲んで、脱ぎたくなることもある」「騒ぎすぎ」などと擁護的な発言をしたことにも納得いかないようだった。

ビートたけしの発言については、彼の生き方から判断しても本音と考えられる。
和田アキ子は、後輩タレント達に慕われながらも恐れられて、酒癖が悪いなどのイメージがあるために豪快な性格ととられがちだが、礼儀や世間の常識にはこだわる。
今回の件も
「酒を飲んで、ストレスを発散したい時があるのは私も同じ」
と草なぎが酔って裸になったことには共感している。
しかし、多くのスポンサーや関係者に多大な影響が出て迷惑をかけたことが許せないようだ。
草なぎが今回与えた経済的損失は30億円ともいわれており、個人的な行動でも迷惑は社会的なものになってしまう。和田アキ子はこのことを主張したかったのだろう。

今回はあまり関係ないかもしれないが参考までに二人の年齢と芸能界活動年数を見ておくと、
和田 アキ子は、1950年生まれで59歳、芸能界には1968年から入っている。一方のビートたけしは、1947年生まれ62歳で、芸能界には1972年に入っている。
年齢はビートたけしが上だが、芸能界では和田アキ子が先輩なのだ。
和田アキ子はいつも「タケちゃん」と呼ぶことから、親交はあるのだろう。
それ故に率直にビートたけしの発言に反論したともとれる。
前述のやくみつるや石原都知事の草なぎ擁護的な発言にはそこまでこだわらなかった。

今回は、ビートたけしは彼独特の世間体を気にしない毒の効いた発言であったのに対し、和田アキ子のコメントは草なぎの個人としての気持ちに共感しながらも社会的に迷惑をかけたことを批判する内容だった。

視聴者には、たけし流の意見に喜ぶ者もいるだろうが、多くは常識的な和田アキ子の発言で安心感を覚えるのではないか。