蔓延するゲーム中毒と、中国政府の「有効な対策」

写真拡大

Earnest Cavalli


Photo: Podknox/Flickr

『GamePolitics』の記事によると、アイオワ州立大学と非営利団体National Institute on Media and the Familyが発表した新しい調査で、8歳から18歳のゲーマーのうち8.5%にゲーム中毒の兆候が見られることがわかったという。

この調査は、8歳から18歳の全米の青少年、1178人を対象にしたHarris Interactiveの調査に基づいて行なわれたもので、『Psychological Science』の5月号に掲載された。

ゲームユーザーのうち12人に1人が「病的ゲーマー」とされた。これは、次のような11の症状のうち6つ以上に当てはまった子どもだ。これらの目安は、米精神医学会による「精神障害の診断と統計の手引き(DSM)」における「病的賭博」の症状に基づいている。病的ゲーマーは、病的でない者と比べてゲーム時間は2倍近く、成績が低いなどの他の問題もあったという。

  • ビデオ・ゲームをすることに関して家族や友人に嘘をつく

  • 問題や嫌な思いから逃れるためにビデオ・ゲームを利用する

  • ビデオ・ゲームをやめようとすると不安になったり、イライラしたりする

  • ビデオ・ゲームをするために宿題をさぼる

  • ゲームに時間をかけすぎるために、学校の課題やテストの成績が悪くなる

  • ただし、『Grand Theft Childhood』(邦訳『ゲームと犯罪と子どもたち』インプレスジャパン)の著者の1人である、ハーバード大学のCheryl Olson博士は、この研究に異議を唱えている。

    「ここで懸念されるのは、通常の幼少期の行動を『病的』で『常習的』としてしまうことだ。この調査では、成人のギャンブル問題の程度を調べるために使われる質問を、別の目的に利用しているが、家賃をギャンブルに使ってしまったことについて配偶者に嘘をつくのと、宿題にとりかかる代わりにビデオゲームをしたことについて母親に嘘をつくのは大きく異なる」と、Olson博士はGamePoliticsに対して述べている

    一方、中国新華社通信記事によると、中国政府はオンライン・ゲーム中毒との戦いに勝利しつつあると主張している。

    中国青少年社会事業センター(China Youth Social Service Center)が行なった全国調査によると、18歳以下のゲーマーは2007年には1億8300万人だったが、2008年には7%減少したというのだ。

    オンライン・ゲーム中毒と戦うために中国当局が開始した対策は、主に以下を中心としている。[対策は2007年から開始。107のオンラインゲーム、59のゲームサイトを評価し、そのうち103に修正させたという]

  • オンライン・ゲームに登録するときは、正しい年齢がわかるよう、本当の身分証明番号を使うように義務づける。

  • 子供たちが1日に3時間以上ゲームをしないよう、ゲーム業者に義務付ける。[3時間を超えると、これまでにそのゲーマーが蓄えたポイントが半減し、5時間を超えると全て消される仕組み]

  • 新華社通信が伝えた別の調査によると、中国政府によるゲーム中毒防止対策について、若者の60%が賛成しているという。

    {この翻訳には別の英文記事の内容も統合しています}

    WIRED NEWS 原文(English)

  • 「ゲーム中毒」の9割は中毒ではない:専門クリニックが発表2008年12月3日
  • 「暴力的なゲームは自律神経系に影響」:研究結果2008年11月18日
  • ゲーマー7000人調査「肥満は少ないが、うつ病が多い」2008年9月22日
  • 「ゲーム中毒者と高機能自閉症の類似性」研究2008年4月9日
  • 「ゲーム中毒は精神障害」、米国医師会への提案2007年6月19日
  • 「ゲーマーの後悔」は終わらない2007年10月2日
  • 男性の方が「ゲームによる快感」が強い:fMRIで脳を分析2008年2月8日
  • 中国の少年が同級生に放火、「ゲーム『WoW』から影響」と主張2007年12月25日