NHKでドラマ「コンカツ・リカツ」が放送されているが、昨今はいわゆる婚活ブームと裏腹に、離活=離婚活動をする女性が激増している。

国立社会保障・人口問題研究所の統計情報「人口統計資料集」の最新データによると、30代から40代の離婚件数が増加傾向にあることがわかった。

2000年と2007年の妻の離婚件数のデータを比較すると、全体では00年が19万4122人であったのに対し07年は18万5005人と減少している。特に20代後半では07年の離婚件数が00年の7割弱にまで下がっていることがわかる。

しかしその一方で、30代前半はほぼ横ばいで、30代後半から40代前半にかけては07年の離婚件数が00年のおよそ1.2倍に増加しており、いわゆるアラフォー世代の離婚数が断トツで伸びている。


このデータを裏付けるかのように、民間の専門機関などへの離婚相談もアラフォー世代が増加の一途をたどっているという。

のべ1万5千件の離婚カウンセリングとコンサルティングの実績を持つ東京・渋谷区の「離婚110番」では、今年に入ってから離婚に関して40歳前後の女性の相談が激増しており、月間の相談件数のうちの6割を占めているという。

「離婚110番」の代表カウンセラーである澁川良幸氏によると、アラフォー世代の特徴として、自分に有利な状態で離婚をしようと数か月から半年にわたって準備・活動をする、いわゆる「離活」をする女性が多いことが挙げられるという。

従来は離婚というと家庭裁判所などに駆け込んだり、やみくもに家を飛び出してしまったりなど、離婚に向けた行動は衝動的なものが多かった。しかしアラフォー世代は「子どもが中学校を卒業したら離婚しよう」、「子どもがまだ小さいので、意識がしっかりする前に離婚しよう」など、子どもの節目で離婚を考えている人が多いという。

また、即座に離婚に踏み切らず、離婚活動をする理由としては、経済的な理由が主だという。不景気で物価高や雇用情勢の悪化が続く今離婚してしまうと、収入面の問題が生じるため、仕方なく夫と結婚生活を続けているが、収入面がクリアできれば離婚はしたいので着々と準備を進めている、という女性が多いようだ。

また、前出の澁川氏は、有名女優の離婚報道などから、「自分自身がステップアップするため」など、離婚に対するポジティブなイメージが浸透してきていることも、「離活」を後押ししているのではないかと分析する。

確かに、女性の社会進出がいっそう進むことで、「別れたいけど経済面で…」という桎梏は徐々に取り払われていると言えよう。また、年金分割制度の導入によって熟年離婚が一時期大きな話題となったが、今や30代から40代での離婚が主流となっているようだ。
(編集部 鈴木亮介)

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