鈴木啓太「主将の誓い」
今季のチームキャプテンに鈴木啓太が選出された。鹿児島・指宿合宿のミーティングで選挙によって決定したという。指揮官は「何かあればこのチームの代表者と積極的に話し合いをして解決案を出していきたい」とコミュニケーションの重要性を説き、鈴木は「大事なことはチームが一つになって戦うこと」と意気込む。Jリーグ開幕前の某日、新キャプテンが今季に懸ける意気込みを語った。
――まず、現在のコンディションは?
「良いです。だいぶ、サッカーをプレーする体になってきたかなと思います」
――今年はスムーズにシーズンに入れそうですか?
「今回はオフにちゃんと休みましたしね。これまでは自主トレである程度体をつくってからキャンプインというケースが多かったんですけど、今シーズンに関してはほぼ休息に時間を使いました。今季はチームの始動も早かったので、みんなと一緒に体をつくり上げた感じですね。今のところは、その点が良かったと感じています」
――監督が代わってチームの体制が変わる。その点の心積もりはあったのでしょうか。
「やはり、『どんな監督なんだろう?』とは思いましたね。もちろんほかの選手もそう思っていたでしょうけど。まずは新しい監督がどんな考えを持っているのかが気になりました。ただトレーニングの内容などに対する不安はなかったです」
――監督が代わるということは選手にとって非常に重要な局面を迎えるわけですよね。もちろん新しい監督に自分の実力を認めてもらいたいでしょうし、立場も確立させたいでしょう。その点で重荷に感じることはあるのでしょうか。
「これまで試合に出場してきた選手、経験のある選手は、チームが良い方向に向かっていようが悪い方向に向かっていようが、監督が代わることに対しての期待と不安がありますよね。もう一度アピールし直す、新たなチャレンジというか。一方で若い選手やこれまで試合にあまり起用してもらえなかった選手にとって監督が代わるというのは、もう期待する気持ちばかりでしょうね。僕はどちらかというと前者の部類に入るんでしょう。ただ新しいものを見たり経験したりするのは、サッカー選手として成長できる機会であると同時に、人間としても大きく成長させてもらえる部分だと思うので、僕自身は期待感の方が大きかったですね」
――鈴木選手は環境が変わることに対してあまり不安を感じないタイプなのかもしれないですね。
「ええ。まったく不安は感じないかな。逆に楽しみの方が大きい」
――新鮮味を求めるタイプ。逆に同じ環境を望む人もいますが。
「僕は新鮮さを求めたい。同じリズムで良い方向に向かえば、それも良いかもしれない。ただ新しいもの、自分が知らないことを経験できるのは有意義な人生なのかなと。それはサッカーに限らず、人として生きる上でね」
――それを踏まえて。昨年の鈴木啓太選手はプロサッカー人生の中でも非常に苦しい1年を過ごしたと思うのです。つらい時期のことを伺うのは心苦しいのですが、少し振り返っていただけないでしょうか。
「今はもう、この場にいるから、あまり多く過去を語りたくないですけど、一つの区切りとして整理も必要ですよね。正直、今の心境はスッキリしているというか、リフレッシュされました。やはり体調が戻ったのは大きいですね。昨シーズンは病気で長く戦線を離れた時期がありました。ただ、その前、昨シーズンが始まる前からコンディションはあまり良くないと感じていたんです。当時は2007年シーズンの延長線上で、さらに加速しようという気持ちがあった。だからガソリンスタンドに立ち寄らずに高速道路をひた走っていたような感じだった。でも実際そのときは体に大きな変化があるようには感じなかったんです。筋肉の張りもあまりなかったし。それで、まったく休息を取らずに昨年2月のW杯予選に照準を合わせてトレーニングをしていた。今あらためて振り返っても、その流れはしょうがないというか、そうするしかなかったのかなと思うんです。もっとリラックスして体をケアしてシーズンを過ごせばよかったという意見もあるかもしれないけど、自分の中では一生懸命、精いっぱいやっていたから、自分が間違っていたとも思えない」
――厳しいスケジュールで過剰な負荷がかっていたことを自覚しながらも、そこで無理をする自分を否定したくはなかったのかもしれないですね。
「そうですね。『きつくてもやってやる。やってみせる』というかね。それは強く感じていたかな」
――ただ、そのダメージは意思とは別の部分で訪れるんですね。
「体は正直なんですね。それで体調が悪くなると精神的にもおかしくなる。抜け出せない負のサイクルにはまったというか。コンディションが上がってこない。それで気持ちが落ちる。すると体調も戻らない。その繰り返しでした。そのときは『何とかしなくちゃ』という気持ちがあったけど、一方で『充電しないと無理』という思いもあった。今だから簡単に話すことができるけど、正直、あのときは今までのサッカーを楽しんでいる自分ではなかった」
――昨季の終盤などは身体面のコンディションは戻っていたようですが、精神面が減退していたためにプレーレベルが向上しなかったようにも見えました。
「先に問題が起きたのは体だったけど、最終的には精神が重要になるというか。それでコンディションが落ちたのは確かですからね。ただ、自分でもどうしていいのか分からなかったから。まあ、どうしようもなかったんですよ(笑)」
――鈴木啓太というサッカープレーヤーは技術面よりも精神面をストロングポイントとするわけですから、その精神面を押し出せないと選手としての魅力が減退してしまう。すると見ている側にも、その冷たい熱が伝わってしまう。
「いくらモチベーションを上げようと思ってもできなかった。たくさんの努力はしたし、いろいろな方の意見も聞いたけど、最終的には自分で解決するしかない。でも、その答えが分からないままだった。実は今も、何でこんなに復活できたのかなって思っているんです。なんだろう? 休んだからかな? まだ答えが出ない」
――まず、現在のコンディションは?
「良いです。だいぶ、サッカーをプレーする体になってきたかなと思います」
――今年はスムーズにシーズンに入れそうですか?
「今回はオフにちゃんと休みましたしね。これまでは自主トレである程度体をつくってからキャンプインというケースが多かったんですけど、今シーズンに関してはほぼ休息に時間を使いました。今季はチームの始動も早かったので、みんなと一緒に体をつくり上げた感じですね。今のところは、その点が良かったと感じています」
――監督が代わってチームの体制が変わる。その点の心積もりはあったのでしょうか。
「やはり、『どんな監督なんだろう?』とは思いましたね。もちろんほかの選手もそう思っていたでしょうけど。まずは新しい監督がどんな考えを持っているのかが気になりました。ただトレーニングの内容などに対する不安はなかったです」
――監督が代わるということは選手にとって非常に重要な局面を迎えるわけですよね。もちろん新しい監督に自分の実力を認めてもらいたいでしょうし、立場も確立させたいでしょう。その点で重荷に感じることはあるのでしょうか。
「これまで試合に出場してきた選手、経験のある選手は、チームが良い方向に向かっていようが悪い方向に向かっていようが、監督が代わることに対しての期待と不安がありますよね。もう一度アピールし直す、新たなチャレンジというか。一方で若い選手やこれまで試合にあまり起用してもらえなかった選手にとって監督が代わるというのは、もう期待する気持ちばかりでしょうね。僕はどちらかというと前者の部類に入るんでしょう。ただ新しいものを見たり経験したりするのは、サッカー選手として成長できる機会であると同時に、人間としても大きく成長させてもらえる部分だと思うので、僕自身は期待感の方が大きかったですね」
――鈴木選手は環境が変わることに対してあまり不安を感じないタイプなのかもしれないですね。
「ええ。まったく不安は感じないかな。逆に楽しみの方が大きい」
――新鮮味を求めるタイプ。逆に同じ環境を望む人もいますが。
「僕は新鮮さを求めたい。同じリズムで良い方向に向かえば、それも良いかもしれない。ただ新しいもの、自分が知らないことを経験できるのは有意義な人生なのかなと。それはサッカーに限らず、人として生きる上でね」
――それを踏まえて。昨年の鈴木啓太選手はプロサッカー人生の中でも非常に苦しい1年を過ごしたと思うのです。つらい時期のことを伺うのは心苦しいのですが、少し振り返っていただけないでしょうか。
「今はもう、この場にいるから、あまり多く過去を語りたくないですけど、一つの区切りとして整理も必要ですよね。正直、今の心境はスッキリしているというか、リフレッシュされました。やはり体調が戻ったのは大きいですね。昨シーズンは病気で長く戦線を離れた時期がありました。ただ、その前、昨シーズンが始まる前からコンディションはあまり良くないと感じていたんです。当時は2007年シーズンの延長線上で、さらに加速しようという気持ちがあった。だからガソリンスタンドに立ち寄らずに高速道路をひた走っていたような感じだった。でも実際そのときは体に大きな変化があるようには感じなかったんです。筋肉の張りもあまりなかったし。それで、まったく休息を取らずに昨年2月のW杯予選に照準を合わせてトレーニングをしていた。今あらためて振り返っても、その流れはしょうがないというか、そうするしかなかったのかなと思うんです。もっとリラックスして体をケアしてシーズンを過ごせばよかったという意見もあるかもしれないけど、自分の中では一生懸命、精いっぱいやっていたから、自分が間違っていたとも思えない」
――厳しいスケジュールで過剰な負荷がかっていたことを自覚しながらも、そこで無理をする自分を否定したくはなかったのかもしれないですね。
「そうですね。『きつくてもやってやる。やってみせる』というかね。それは強く感じていたかな」
――ただ、そのダメージは意思とは別の部分で訪れるんですね。
「体は正直なんですね。それで体調が悪くなると精神的にもおかしくなる。抜け出せない負のサイクルにはまったというか。コンディションが上がってこない。それで気持ちが落ちる。すると体調も戻らない。その繰り返しでした。そのときは『何とかしなくちゃ』という気持ちがあったけど、一方で『充電しないと無理』という思いもあった。今だから簡単に話すことができるけど、正直、あのときは今までのサッカーを楽しんでいる自分ではなかった」
――昨季の終盤などは身体面のコンディションは戻っていたようですが、精神面が減退していたためにプレーレベルが向上しなかったようにも見えました。
「先に問題が起きたのは体だったけど、最終的には精神が重要になるというか。それでコンディションが落ちたのは確かですからね。ただ、自分でもどうしていいのか分からなかったから。まあ、どうしようもなかったんですよ(笑)」
――鈴木啓太というサッカープレーヤーは技術面よりも精神面をストロングポイントとするわけですから、その精神面を押し出せないと選手としての魅力が減退してしまう。すると見ている側にも、その冷たい熱が伝わってしまう。
「いくらモチベーションを上げようと思ってもできなかった。たくさんの努力はしたし、いろいろな方の意見も聞いたけど、最終的には自分で解決するしかない。でも、その答えが分からないままだった。実は今も、何でこんなに復活できたのかなって思っているんです。なんだろう? 休んだからかな? まだ答えが出ない」
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