チャン・チェン(撮影:中村梢)
 昨年11月に公開され観客動員数400万人、興行収入50億円を突破した「レッドクリフ Part1」。完結編である「レッドクリフPart 2 -未来への最終決戦-」がいよいよ4月10日(金)に公開された。この、「レッドクリフ」2作を通じて呉の皇帝・孫権を演じたのが台湾出身の人気俳優、チャン・チェンだ。曹操の勢力に脅かされながら、国の為、自らの誇りの為に大きな決断を下す若き皇帝を力強く表現し多くの注目を集めた。「日本が大好き」と話すチャン・チェンの知られざる素顔とは? また、「レッドクリフ Part1」を見事大ヒットさせ、さらにその名を世界に轟かせたジョン・ウー監督が今後映画化してみたい史実とは? 本音に迫った。

――「レッドクリフ Part 2 -未来への最終決戦-」を拝見して、アクション満載で炎のシーンなど危険な場面が多く苦労されたと思います。

チャン・チェン:確かに大変なシーンは多かったですね。でも、私は役者だけで撮影可能なシーンだったらここまで大変だったと思っていなくて。たくさんのスタッフが関わっている、そのことが大きなシーンを撮影する上の苦労の1つだと思っています。爆破の仕掛けであったり、撮影・音声スタッフなど、本当に多くの、多くの人が関わる現場だからこそ、役者には絶対に失敗できないプレッシャーがありました。

――番印象に残っているシーンはどこですか?

チャン・チェン:戦いのシーンもさることながら、「Part2」は前作に比べて1人1人の見せ場がきちんとあって、輝いていますよね。私は妹・尚香とのシーンを特に大切に演じました。

――尚香役のヴィッキー・チャオさんとは以前より仲が良いとい伺いました。

チャン・チェン:そうですね。ヴィッキー・チャオさんとは自然に、仲良い感じが出るようシーンを進めました。ジョン・ウー監督は役作りの話をするときに、自由にやらせてくれる、とても演じやすい監督さんなのですが、「ここをもっとこうしてほしい」とか、「こう演じてほしい」と意見をくれる時は、イコールその場面が彼にとって思い入れのあるシーンだと思うんです。「Part2」では妹とのシーンが多かったですね。なので、ジョン・ウー監督自身も孫権と尚香のやりとりをすごく大切にしていたのだと思いますね。

――今、100年に一度の不況と言われていて、世の中が不景気な時には“完全懲悪物”がヒットするといわれていますが、その点についてどう思いますか?

チャン・チェン:その傾向は知らなかったので、今感心しています(笑)。「レッドクリフ」という作品は、男同士の友情が強く描かれていて、そこがとても大切なポイントになると思います。中国では、“家ではお母さんに、外では友達に頼りなさい”と幼い頃から聞かされるくらい、友情というものが大切にされているんですよ。

――何度か来日されていると思いますが、日本でのお気に入りの場所はありますか?

チャン・チェン:日本は大好きで、仕事以外でもプライベートで訪れています。最近は沖縄にいきました。ゆっくりした雰囲気がとても素敵ですね。

――では反対に私たちが中国に訪れるとしたらおすすめの場所はありますか?

チャン・チェン:中国はとにかくあの広さですので、どこに行くか非常に迷ってしまうと思いますね。初心者の方ならやはり北京がいいと思いますし、なんといっても中国は料理がおいしいです。なので、北京で全国の料理が楽しめるスポットで一気にその味を満喫するのも良いと思いますね(笑)