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石川遼は「枠」を超えた世界のゴルフ大使

2009年04月08日15時04分 / 提供:生ゴルUSA

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石川遼は「枠」を超えた世界のゴルフ大使
緊張した面持ちで会見に臨む石川遼 写真一覧(2件)

舩越園子の生ゴルUSA

マスターズウィークが到来した。公式練習日の火曜日、メディアセンターのダイニングでランチを食べていたら、マスターズ委員会のビリー・ペイン会長が私たちのテーブルに寄ってきて丁寧に挨拶をしてくれた。これは好機ということで、かねてから聞いてみたかった質問を直接ぶつけてみた。

「これまでマスターズの特別招待は、いわゆるゴルフ後進国の選手にオファーされていた。それはゴルフの国際普及を目的としているからということだったが、今年、ゴルフ先進国である日本の石川遼に特別招待が出された真意は何ですか?」

ペイン氏は、最初のうちは型どおりの返答をした。「リョウは、まだ17歳。それでいて素晴らしいゴルフをする。その素晴らしさを世界の人々に見せてほしいと考えたからです」

しかし、しばらく話をしているうちに、ペイン氏の言葉に「なるほどね」と頷かされた。「17歳のリョウが一生懸命にオーガスタに挑む姿を子供たちに見せてあげたい。日本の子供たちのみならず世界中の子供たちに見せてあげたい」

ペイン氏の説明をもう少しわかりやすく解説すると、こういうことだ。かつては国境という「枠」を超えたゴルフ普及のためにオファーしていた特別招待。しかし今回は「石川遼」を媒介として年齢という「枠」を超えたゴルフ普及を図りたい――同時に国境の「枠」も、もちろん超えて……という意味合いだ。要するに、「国境」&「年齢」、双方の「枠」を取っ払ってゴルフを広めたいというダブル効果を期待しているわけで、石川に課せられた役割は多大だ。

ところが、当の石川は予想以上の緊張に見舞われている。前週からオーガスタで練習ラウンドを積んできたが、今週の月曜日に初めてギャラリーが入場したところ、「今までと、まったく違う雰囲気になった。緊張のせいでスイングがバラバラになった」。火曜日はそのスイングを立て直すため、オーガスタではなく別のコースの練習場でショット練習。あとは宿舎のガレージで素振りに集中。夕方、オーガスタでの記者会見に現れたときも「今も緊張しています。顔も固く見えるだろうし、歩き方も変かもしれない」という具合。見ていてかわいそうになるほどガチガチだった。前日の緊張の原因は、米ツアー初挑戦だったノーザントラストオープンのときの緊張とは異なるものだと石川は言った。ノーザントラストでは「夢の実現の実感」による武者震いだった。が、今回は「単純にギャラリーの数。まるで本当に試合が始まったのかと勘違いするほど多かった」。

しかし、石川の緊張を責めることはできない。ギャラリー数に圧倒されて緊張するのは17歳の少年らしい心の動き。むしろ、それほどの緊張を抱えながらオーガスタに挑む石川の姿を見たら、ペイン氏が言ったように世界中の子供たちが感動するだろう。もちろん、石川のみならず18歳のダニー・リーや19歳のローリー・マキロイたちの姿も世界中の子供たちの憧れとなるだろう。

もはやティーンエイジャーが世界のゴルフのけん引役となる時代がやってきた。73歳のゲーリー・プレーヤーが今年限りでマスターズから引退すると決意したのは、淋しい気がする一方で、潮時なのだと思わざるを得ない。「もう私にはオーガスタのコースは長すぎる」と語ったプレーヤー。年齢的にも体力的にも本当に限界になるまで頑張ったプレーヤーの時代の終焉は淋しいけれど、今年のマスターズは新時代の幕開けなのだ。(舩越園子/在米ゴルフジャーナリスト)



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