2008年F1世界選手権はルイス・ハミルトンが制して最年少ワールドチャンピオンとなり今年は王者として君臨するはずでした。しかし、大きくレギュレーション(規則)変更があった2009年、緒戦・オーストラリアGPの予選でハミルトンはかなりの苦戦を強いられ、その代わりに躍進してきたのは今シーズンから現れた新チームのブラウンGP。なんと1954年以来55年ぶりの新チームによるデビュー戦ワンツーフィニッシュという衝撃的な幕開けとなりました。

詳細は以下から。
昨年のF1世界選手権は最終戦までチャンピオンの行方がもつれた末、マクラーレンのルイス・ハミルトンがチャンピオンとなり、僅差でフェラーリのフェリペ・マッサがチャンピオンを逃しました。そのため、今年もまたハミルトンが速さを見せつけるものかと思われていましたが、レギュレーションの変更を受けてフェラーリやマクラーレンはマシンの調整に苦しむことになり、新興チームのブラウンGPやトヨタが伸びてくることになりました。ハミルトンは予選第2ラウンドで脱落、ギアボックス交換もあって18番グリッドからのスタートとなり、なんと先頭はブラウンGPのジェンソン・バトンルーベンス・バリチェロでした。

ブラウンGPのマシン

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レギュレーションの変更は毎年行われているもので、例えば2007年から2008年の間にはホイールの空転を防止するトラクションコントロールシステムの使用が禁止されたり、スペアカーが廃止されたりといったものがありました。しかし、2008年から2009年にかけての変更はそもそもマシンの見た目を大きく変えてしまうような変更で、「KERS(運動エネルギー回収システム)の導入」「タイヤがスリックタイヤに変更」「ウィングの小型化」といったものでした。

トロ・ロッソのマシン。

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オーストラリアGPは一年間の最初のレースということもあって例年マシントラブルが多く、また第1コーナーで多重クラッシュするケースもあって、2008年のレースは出場22台のうち完走がわずか8台、セーフティーカーが3度も導入されるという波乱のレースになっていました。今年のレースでも第1コーナーでのクラッシュによりハミルトンのチームメイトであるコヴァライネンがリタイヤ。残り3週の段階で2位を争っていたロバート・クビサセバスチャン・ヴェッテルが接触して2台ともリタイヤ。セーフティカーが導入されそのままフィニッシュというやはりちょっとした波乱のレースになりました。結果、ジェンソン・バトンが1度もトップを譲らないままにポールトゥウィンを決め、2位にはスタートを失敗して順位を落としていたバリチェロが再び戻ってきて、ブラウンGPによるワンツーフィニッシュとなりました。また、3位でトヨタのヤルノ・トゥルーリが入りましたがセーフティカーが入ってから前の車を抜いたためにペナルティを受け、4位だったハミルトンが繰り上がりました。

マクラーレンのマシン。

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このレースは記録尽くしで、新チームがデビューレースでポールポジションを獲得したのは1970年カナダGPのティレル以来、フロントロー(最前列)独占は1970年南アフリカGPのマーチ以来。デビューレースでの勝利は1977年アルゼンチンGPのウルフ以来、デビューレースのワンツーフィニッシュは1954年フランスGPのメルセデス以来でした。なお、ブラウンGPはF1を撤退したホンダからチームを引き継いだもので、エンジン供給元こそメルセデスになっているものの経営陣はそのまま続投しており、全くの新チームではないのでこれまでの積み重ねが生きたというところなのかもしれません。

なお、2009年のF1世界選手権を戦うドライバーたちは以下のようになっています。トロ・ロッソではブエミと佐藤琢磨のどちらが起用されるかということで直前まで琢磨が復帰する可能性が残っていたのですが、残念ながらブエミが採用されました。そのブエミはこのオーストラリアGPでさっそく7位入賞を果たし、ドライバーズポイントを2ポイント獲得しています。

マクラーレン:ルイス・ハミルトン、ヘイッキ・コヴァライネン
フェラーリ:フェリペ・マッサ、キミ・ライコネン
BMWザウバー:ロバート・クビサ、ニック・ハイドフェルド
ルノー:フェルナンド・アロンソ、ネルソン・ピケJr.
トヨタ:ヤルノ・トゥルーリ、ティモ・グロック
トロ・ロッソ:セバスチャン・ブルデー、セバスチャン・ブエミ
レッドブル:マーク・ウェバー、セバスチャン・ベッテル
ウィリアムズ:ニコ・ロズベルグ、中嶋一貴
フォース・インディア:エイドリアン・スーティル、ジャンカルロ・フィジケラ
ブラウンGP:ジェンソン・バトン、ルーベンス・バリチェロ

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